てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

考えたこと

「納得できないルールも守らないといけないのか?」@フリーデザイン岡山

iPhoneのメモリがいっぱいになったので写真整理してたら、6月のフリーデザインの哲学カフェのが出てきました。 これらのテーマ候補から… 選ばれたのは、「納得できないルールも守らないといけないのか?」。 時代遅れのルールが変わらず残ってしまう仕組みが…

「ゆっくり」から見えてくるもの(朝日新聞・沢村亙)

朝日新聞の沢村亙さんが、2月の哲学カフェの尾道を取材し、コラムに書いてくださいました。 digital.asahi.com えほん哲学カフェを一緒に開催しているスロウな本屋さんのことも書いてくださっています。 ゆっくりじっくり対話し考える。 ただ楽しいからはじ…

ききとりにくい人

先日、とある哲学カフェのふりかえり&打ち合わせで、早口だったり滑舌の問題で話がききとりにくい人がいるときにどうしよう問題(?)について話し合いました。 声が小さいとか、勢い余って早口になっちゃったという場合なら、「もうちょっと大きい声でお願…

お得意さんから学ぶ自分の思考のクセ

何ヶ月前かなぁ。 とあるお得意さんとの打ち合わせで、こんなことを言われた。 私はそのお得意さんに「えっちゃん」と呼ばれているのだけど、 今日、えっちゃんに会うって思ったら、 そう思っただけで、会って話をする前に、 ずっと悩んでた問題に答えが出ち…

自分の意見がない(?)発達障害

youtubeでラジオがわりに聴いてるチャンネルで、ちょっと気になるタイトルの動画を見つけました。 www.youtube.com 気になる理由は、哲学カフェで、ときどきこのタイプかなと思う方に出会うから。 特に、福祉施設での哲学カフェは、参加してくれる利用者の方…

ニーズには応えるけど、期待には応えない

今日、尾道に行く道すがらで考えたこと。 私は、誰かのニーズに応じて哲学対話を企画する。どんな人を対象に、いつ、どんなテーマでどんなふうに(哲学カフェスタイル?p4cスタイル?など)実施するか、一緒に考え提案する。このニーズに応えるという要素が…

エピステーメーとか、パレーシアとか

自分の外にある正解を探そうとする人を見て、「いやいや、あなたの答えはあなたの中にあるのでは?」ともどかしく思う一方で、ドクサ(憶見、思い込み)をふるい分けようとする。 二つの真への向き合い方が自分のなかでどう折り合っているのか、気になる今日…

zoomの「手を挙げる」機能が苦手な理由

オンラインで対話をするようになってもう少しで2年が経とうとしていますが、 zoomのあの「手を挙げる」機能が苦手かもしれない。 ということに今更ながら気づいたのは、先日のzibaの哲学カフェでした。 ふだん私はこの機能をあまり使わず、 カメラオン画面の…

大人への階段@山陽新聞

3月31日の山陽新聞朝刊「大人への階段」というコーナーにコラムを書かせていただきました。 デジタル版のほうにも載るかなと思ってタイミングをうかがってたんですが、載る気配がないので、このタイミングでシェアしておきます。 4月に成人年齢が18歳に引き…

「生きづらさを感じるのはどんなとき?」@高島公民館

3月22日は、高島公民館でふたばトーク(哲学カフェ)でした。 1月、2月とコロナの影響でとんでしまって、久しぶりの回でしたが、はじめましての方もちらほら。 テーマは「生きづらいと感じるのはどんなとき?」。 人間関係、社会と世間の違い、マジョリティ…

コロナにふりまわされるのも、哲学プラクティスのうち。

さきほど、イベント中止の記事を書いて、思ったこと。 コロナにふりまわされてうんざりしちゃうけど、こういうのも、哲学プラクティスのプラクティス(実践)たるところだよなぁ。 matsukawaeri.hatenablog.com たとえば、第2の患者会 すろーすは、がん患者…

哲学プラクティスは安全なのか?:哲学プラクティス連絡会と哲学プラクティス学会を終えて

先週末は、年に1度の哲学プラクティショナーの集い、 哲学プラクティス連絡会と‥‥‥ philosophicalpractice.jp 哲学プラクティス学会が開催されました。philopracticejapan.jp 哲学プラクティスっていうのは、哲学カフェや、子どもの哲学など、コミュニケー…

大事にしないは、大事にすること?〜ある日の交差点ワークより〜

昨日のオンラインセミナー「対話の地図の描きかた」では、コミュニケーション迷子の原因と対策についてお話ししたあと、思考の交差点ワークを実施。 そのなかで、先日書いた「論理は破綻しない」派のわたしにとって、うれしい出来事がありました。 ワークの…

論理は破綻しない

最近、時間的にも精神的にもちょっと落ち着かない日々が続いていて、全然活動レポートが投稿できていませんが、昨日の質問レッスンで気づいたことを備忘録。 昨日の質問レッスンで、「論理は破綻したりしないから、大丈夫」と自分の口から出てきたのをきいて…

理由をきく質問は、なぜ難しい?

先日、質問レッスンで、質問ワークをふりかえるなかで、こんな感想が参加者から出てきました。 「理由をきく質問をするのは、なんとなく躊躇してしまう」 なぜでしょう? ぱっと思いついたのは、「なんで?」「どうして?」という言葉は相手を責めたり反論し…

中止はやっぱり残念だけど

今日は大元公民館で、「子育てモヤっとニコッとカフェ」の予定。 でしたが、中止になっちゃいました。 www.sanyonews.jp やっぱり中止は残念で仕方ない。 でも、中止になったらいやだからといって、同じ場に集うことに意味がある活動を最初から諦めるという…

好きなことを仕事にするって、どういうこと?

先日ふと、自分のTO DOリストにやりたいことしか並んでないと気づいて、びっくりしました。 もちろん、やりたくてもできないことはある。 けど、やりたくないのにやらなきゃいけないことが1つもないって、なんて幸せなんだろう。 そんなわけで、好きなこと…

哲学対話でケアを重視するのはなぜ?

先日、いわて哲学カフェのオオマツさんとメッセージをやりとりする機会があり、こんなご質問をいただきました。 人伝に、松川さんは哲学カフェで「ケア」を重視している、というお話を伺っております。私は専攻が「臨床心理学(心の問題を扱う心理学)」なため…

場所のもつ意味

オンラインとオフラインを行き来したり、哲学ウォークのまた新しいヴァージョン(来週高校生とやる予定)を考えたりして、また、場所のもつ意味が気になり出しています。 オンラインで、以前なら気軽には会えなかった人と気軽に会える。 それは、間違いなく…

できるけど、やらないほうがいいこと

1ヶ月ぐらい前に書きかけのまま、ほったらかしてた記事。 なんかもう一歩書きたいことがあったんだけど、 言葉になりきらない途中のままだけど、アップしちゃう。

テーマと進行役

先日、とある施設からのご依頼で、哲学カフェを企画・進行するためのオンライン研修をさせていただきました。 全員すでに哲学カフェを体験したことのあるメンバーだったので、哲学カフェを作る3要素、場所、テーマ、進行について説明したあと、みんなでテー…

森会長の例の発言が、哲学カフェで出たら?

哲学カフェのレポートもたまってるんだけど、 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の例の発言が、もし哲学カフェで出たら? ということを考えはじめちゃったので、書いちゃいます。 個人的には、このニュースを読んで、「はぁ!? またまた、な…

家事は「一人分も二人分も一緒」ではない

よく「一人分つくるのも二人分つくるのも一緒だから」なんて聞きますが、 そして、わたしも一度ぐらい言ったことがある気がしますが、 最近、つくづく思うのです。 一人分と二人分って、全然ちがうよな〜って。 たしかにごはん作るとき、二人分つくるんです…

対話する哲学教室の延期と、いまこの状況でてつがくやさんが思うこと

すでにお申し込みいただいた方には連絡していたので、こちらに書いてなかったけれど、昨日ヨノナカ実習室での開催を予定していた“対話する哲学教室”は、コロナウィルスの感染拡大状況を考慮して、延期させていただだきました。 一瞬、オンライン開催に切り替…

好きなことを仕事にするって、どう?

先日、友人とおしゃべりしてるときに、 「好きなことを仕事にするって、どう?」という話題に。 その人の知人のなかには、 「好きなことは、仕事にしないほうがいい。趣味にしとけ」という人もいて、 好きなことを仕事にしてるわたしにも聞いてみたくなった…

恐れることなかれ。同性婚法が成立しても、世界は滅ばない。

なんで先日、突然、バーコウ議長の動画に行きあたったかというと、例の「足立区が滅ぶ」発言でがっくりきた心を回復させるため、久しぶりにこの動画を観た、そのリンクだったのでした。 【高画質】同性婚を認める法案で大称賛されたニュージランド議会の感動…

話しやすさと対等性

先日の打ち合わせで、自分で言いながら、自分の言葉にはっとしたこと。 話しやすいかどうかと、対等に話せるかどうかは、必ずしもイコールではない。 特に職場や学校、サークルなどのコミュニティでは、ブルデューが「ハビトゥス」とよんだような慣習にのっ…

難航するphilosophy

対話はいつでもナマモノなので、 思いのほかうまくいくこともあるし、 予想外のところで難航することもある。 なるほど、こういうところでこういう風に難航するのか! そこに学びや発見があると思うと、失敗や困難も愉しい。 そうしてまた、“philosophy =知…

“てつがくやさん”の危うさ

いろんな方がfacebookでシェアしてくださったこちらの批判記事、 asanotakao.hatenablog.com 批判されてる内田樹さんの書評もあわせて読みました。 責任ある言論人として内田氏に必要だったのは、「何も知らない」ゆえに書けないないのであれば書評の依頼を…

ライプニッツ係数と世界の調和

ライプニッツといえば、わたしにとっては「モナド」と「可能世界」の人なんですが、夫(弁護士)にとっては、損害賠償請求計算の人らしい。 法曹界でいうところの「赤い本」(『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』(日弁連交通事故センター東京支部編)…