ライプニッツといえば、わたしにとっては「モナド」と「可能世界」の人なんですが、夫(弁護士)にとっては、損害賠償請求計算の人らしい。
ライプニッツ係数というのがこちら。
まぁ、簡単にいうと、交通事故などで障害を負った場合に、長期的にかかる介護やなんかの分の賠償金を一度にもらって、いま使わない分を銀行に預けておいたりすると、利子が発生しますよね。
それってちゃんとその都度介護費用を払えば生じないはずのお金なので、その利子分は賠償金から先に引いておきますね、っていう計算らしい。
いや、まぁ、よう知らんけど。*1
とにかく法曹界では、現在も現役バリバリに紛争解決に役立ってる計算方法だそうです。
で、その計算方法を考案したのが、「モナド」だとか「可能世界」だとか言ったライプニッツと同一人物であると。
実は、わたしは学生の頃から、ライプニッツの、私たちが生きるこの世界の他にも様々な世界が存在しうるという「可能世界」論が大好きなんです。
が、その一方で、その「可能世界」を神と結びつけ、現実に創られた「この世界が全ての可能世界のなかで最善のものである」と述べたことに不満も抱いておりました。*2
結局、神かよ! わたしは、この世界が最善だとは思えない!と。
でも、ライプニッツよ、いろんな世界がありうるけれどこの現実世界が最も調和してるはず、そうすることができるはずだと、神を信じるだけじゃなく自ら努力してたのね〜。
見直したわ。
このGWに夫の隣で仕事しているときに、実際にライプニッツ係数が使われている現場を初めてみることができましたが、実はこのライプニッツ係数のことを教えてもらったのは何年も前のこと。
夫「交通事故でライプニッツ係数っていうのを使うんやけどさぁ‥‥‥」
夫「え? なんで、ライプニッツのこと知ってるん?」
私「いやいや、ライプニッツは哲学者やから!学生のときから知ってるよ〜」
と、まるで共通の知り合いを見つけたときのような驚きと感動。
その後もときおり会話のネタとなって、われわれ夫婦の調和に貢献してくれているのです。
【おまけ】
法曹界での「ライプニッツ、赤い本」といえば、『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(日弁連交通事故センター東京支部編)だそうですが、わたしにとって「ライプニッツ、赤い本」といえば、こちら。