先日、とある施設からのご依頼で、哲学カフェを企画・進行するためのオンライン研修をさせていただきました。
全員すでに哲学カフェを体験したことのあるメンバーだったので、哲学カフェを作る3要素、場所、テーマ、進行について説明したあと、みんなでテーマづくりワークを体験。
その感想で、参加者のおひとりが、
「自分が進行するときは、当日参加者からテーマを募るのがよさそう。
自分でテーマをつくったときは、自分でたくさん話したくなってしまうから」
とおっしゃってて、なるほど、と思いました。
自分が関心あるテーマのときは、自分も参加したいし、話したいですもんね。
自分がつくったテーマのときは、進行は他の人にしてもらうのもおすすめです。
そういえば、わたしも、自分ひとりで「このテーマがやりたいからやる!」ってことは、少ないかも。
10回に1回もない。
年に1〜2回あるかないかぐらい。
「哲学カフェをやってほしい」という依頼を受けてやることが多いので、相手から「こういうテーマで」と希望されるか、こちらから提案するにしても相手の要望に合わせたテーマを提案することになる。
自主企画の哲学カフェでもテーマは参加者のアンケートからひろってくることが多いもんなぁ。
といっても、やりたくないテーマでやることは絶対ありません。
けど、自分から「やりたい!」というより、誰かの希望や要望ををきいて、「それ、おもしろそうですね!」「だったら、こういうのはどう?」とのっかる感じ。
だからこそ、進行を仕事にできてるのかもしれない。
わたしが、「日本一よく話す進行役」*1でいられるのも、そのせいかも。
進行役の関心から生まれたテーマで、進行役が自分の意見を遠慮なく言ってたら、進行役中心になりすぎちゃって対話になりにくそう。
わたしの場合、もともと誰かの関心にのっかってるだけで、自分発のメッセージも仮説も発しようがないから、なにか発言したところで、他の誰かの発言や関心に対するレスポンスにしかならない。
それが、「日本一よく話す進行役」でいられるポイントかもなぁ。
そんなことに気づかされた研修会でした。
*1:日本の哲学カフェを渡り歩いているYさん評