てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

哲学プラクティス連絡会&哲学プラクティス学会 in 長野

9月末は、哲学プラクティス連絡会と哲学プラクティス学会のために長野へ。

長野県立大学に、全国で活動する哲学プラクティスの実践者や研究者が集結して、交流したり、学び合ったり、研究の成果を発表したり。大変充実した時間でした。

 

 

9月27日(金)名古屋経由で、長野へ

せっかくなので、名古屋駅きしめんをいただく。

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夜は、日本倫理学会のワークショップにオンラインで参加。

 

9月28日(土)哲学プラクティス連絡会

実践者の交流会的な集い。

サポートスタッフをしつつ、各種プログラムを堪能しました。

 

【ワークショップ】哲学ランドアートと哲学対話(権堂哲学カフェさん)

4〜5人のチームに分かれて、テーマを選び、拾ったもので表現する。

わたし、こういうの好きなんだな。楽しかった!

相手のチームがつくった作品がどんなテーマなのか、質問しながら当てるというゲーム的な要素も楽しい。

 

【研究・報告】(仮)保育における対話の場やその周縁で生成される「問い」と保育者の哲学的態度の関係性についての考察(尾崎絢子さん)

当日は別のタイトルで発表されてましたが、ごめんなさい、忘れました。

実際に毎日園児と対話の時間を設けている保育現場でのやりとりをご紹介くださって興味深い。この分析を経て、尾崎さんのなかの「哲学」や「対話」の定義がどんなふうに

 

【ワークショップ】問いと対話で「てつがくえほん」をつくってみよう(得居千照さん)

これも、ただひたすら楽しかった! 90分で絵本1冊、できちゃうんですね。

他の人が書いた/描いたものと自分の感性が交わる仕掛けがおもしろかったです。

いつか岡山でもやりたい。

 

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日岡山に帰ってから、夫にできた絵本を見せびらかそうと読み聞かせてみたら、最初の「あさの一まい、あまい派?しょっぱい派?」を読んだ瞬間、台所へ飛んでいき、「これ!」と最近お気に入りのパンを教えてくれました。(笑)

 

【企画】日本酒と哲学対話:“哲学対話後の飲み会へ向けて”(池田翔太さん)

サポートスタッフとして司会。

今回は残念ながら(会場的に?)日本酒はNGということで、代わりに日本茶をご用意くださいました。ワインボトルみたいなのに入った日本茶、初めて飲みました。

自己紹介代わりにお茶について、一言コメントしてから「人間関係」をめぐる対話。

最初に同じ物を飲んで感想を共有することによって、その後の対話の参加しやすさに思った以上の効果があることを体感できました。

アレルギーや(お酒の場合は)アルコール耐性などの体質は考慮する必要がありそうですが、身体感覚が入ることによって、一体感を味わいながら、各々の感じ方の違いを受け入れやすくなるような気がする。

 

夜は懇親会へ。「知り合いの知り合い」だった人たちと、「知り合い」になる時間。

 

会場のすぐ近くで、神戸でお世話になった方と感動の再会もありました。

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9月29日(日)哲学プラクティス学会

1日中、大会開催委員として、うろうろ。

ひとつひとつの発表をじっくりきくことは叶わなかったけれど、その代わり、会場チェック等をしながら、いろんな発表の様子を垣間見させていただきました。

特に、哲学人生すごろくの健康版は、いま研究協力者として関わっている北海道大学の研究のヒントになるかも!?とワクワクしました。

 

我々、大会開催委員が企画したシンポジウム「土壌としての哲学」も、登壇者としてどなたをお招きするか熟考した甲斐があった!

それぞれの場所で哲学を育んでいる/育もうとしている登壇者のお話をきいて、自分が岡山に来た時のことやその後の実践のあれこれが重なりました。

そして、どこでも結局、人が大事ってことがわかりました。

タイトルは「土壌としての哲学」だけど、みなさんのお話をうかがいながら、「自分は関西から岡山に風で運ばれてきた土のようなものかもしれない」と思ったりしました。たぶん、私は他の人よりちょっと哲学の芽が出やすい土なんです。他にも「この人がいたらアートが生まれやすい」「この人がいたらビジネスが生まれやすい」といったことが多々あるように。

私が岡山にきてすぐに哲学対話を実現できなかったのは、岡山に元からある土壌と馴染むのに時間がかかったからかもしれない。でも、私が岡山にいるかいないで、岡山の哲学状況はそれなりに違っただろう。

いったんそういうイメージで、「哲学プラクティショナー」を捉えてみたら、おもしろいなぁ。

 

夜は、なんとなく餃子屋さんで打ち上げ。

 

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哲学ランドアートや哲学人生すごろくを体験させてくださった馬場さんらと、ゲームづくりのポイント(偶然性×意味づけ)などで盛り上がる。

 

9月30日(月)おやきを買って、岡山へ帰る

ホテルの朝食サービスでお蕎麦をいただいて、

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朝8:00ごろから空いている誠心堂さんにておやきを購入。

 

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9時過ぎの電車にのって、14時半ぐらいに岡山のヨノナカ実習室のスミちゃんと落ち合う。

おやきをいただきながら、長野でのあれこれについて話してたら、馬場さんと話した「ゲームのポイント:偶然性(出会い)×意味づけ」の話と、スミちゃんが最近はまっている模写との共通点がみつかる。

何かをよくみる(見る/観る)

 

ゲームづくりと模写の共通点

偶然性(出会い)×意味づけ

 

人は偶然出会ったものからも、意味を読みとることができる。出会いは偶然でも、意味を読み取るとき、思考によって紐づけられる。

偶然性が大事。誰かの意図が読み取れるようなものだと、相手の期待に応えようとしてしまうから。

 

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いつか岡山でも連絡会を開催できたらいいな〜と思うけど、2025年の岡山はトリエンナーレ・イヤーでホテル難民が出そうなので、二の足を踏んでいます。

でも、いつか開催できるように、会場の下調べだけはやっておこう。