先週末は、
- 土曜の午前、スロウな本屋さん主催のえほん哲学カフェ
- 土曜の午後は、みずしま資料交流館での哲学カフェ
- 日曜の午前は、アテナの広場主催で子どもの哲学
と、移動時間も含めると、わりとみっちりな週末でした。
それぞれ場所も対象もちがうので、いつもだったら欲張らず2つまでにしておくところですが、最後にお声がけいただいたみずしま資料交流館が1周年記念ということで、それはぜひ駆けつけねばとがんばりました。
結果、やっぱり行ってよかったし、とてもとても濃い週末に。
そのぶん月曜日はバタンキューでしたが、週末にお会いしたみなさんの言葉をあれこれ思い返しながら、ベッドでゴロゴロしておりました。
そのあいだに、2、3について主催者の方がレポートあげてくださったようです。
ありがたや。
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まずは、みずしま資料交流館の哲学カフェ。
水島は、みずしま財団の林さん曰く「日本の近代が詰まっている」場所。
日本有数の工業地帯であると同時に、工場造成のために当時植民地だった朝鮮半島から労働者が集められたり、工業化にともなう公害とそれをめぐる紛争や分断といった出来事も‥‥‥。
当然、「過去を未来にいかすために次世代にも伝えていく必要がある」と考える人もいれば、「ようやく乗り越えた過去をわざわざ掘り返さなくとも」という声だってある。
若い人や他所の人からすると「歴史」かもしれないけれど、ここで交流している人にっては自分が生きてきた過去であったり、もしかしたら「過去」になりきれていないことだってあるかもしれない。
そういう場所で、地域の人と「過去を伝える意味って?」について語り合うのは、勇気が要ることだと思うんです。少なくとも、わたしは勇気を出さないとできない。
でも、事前打ち合わせでみずしま財団がどんな想いでこの交流館をつくったのかをうかがって勇気が湧いてきたし、思った以上に、みなさん踏み込んで語ったり問いかけたりしてくださった。おかげで、立場や考えはちがうけど、耳を傾ける人も含めて、現実の本質的な問題に一緒に向き合うことができた。
そんな場に立ち合わせてもらえるなんて、“てつがくやさん”してて本当によかったなぁ。
発言してくださった方とそれに耳を傾けるみなさんの、真剣な表情とあたたかい笑顔も印象に残りました。
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そして日曜午後のこどもてつがく。
もともと、「どんなときでも、みんなを大事にすべき?」という問いについて考える予定だったのですが、ウォーミングアップの段階で、まさに「相手を大事にするってどういうこと?」を問われる出来事が‥‥‥。
ドキドキハラハラしながらも、勇気を出して、予定していたプログラムをいったん中断しみる。
立ち止まってゆっくりと、感じたことや気づいたことを、言葉にしてもらう。
みんなで、気づいたことを共有する。
やっぱり、哲学って、プログラム化されたワークショップにはなりきらないものなんだなぁ。本当の生きた哲学は、こういうところに、こういう瞬間に生まれるんだなぁ。
でも、やっぱりこちらも、考えるヒントや刺激になりました。
Merci, Oscar!
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生きた哲学を実践するには、勇気がいる。
けど、その勇気はふりしぼる価値があるし、仲間がいれば勇気は湧いてくる。
そんなことを感じた週末でした。
1のスロウな本屋さんのえほん哲学については別記事でレポートを書きかけてるので、しばしお待ちを。では、また。