先週末の16日は、アテナの広場主催で、小学3〜5年生の7名と哲学対話をしました。
- よんでほしい名前
- 好きなおやつ
- やめなきゃと思ってもなかなかやめられないこと
をひとりずつ話したあと、こちらの本から‥‥‥
「クッキー」というお話を読んで対話しました。
がまくんが作ったクッキーを食べ始めたら、「食べるのをやめなきゃ、病気になっちゃう」と言いながら、「あと一枚だけ」、「もう一枚だけ」‥‥‥と止まらなくなっちゃうお話。
あれこれと感想を語り合ったあと、ギモンをひとり1つずつ出してみる。
「やめられないのはなんで?」
「本当にしたいこともがまんしなきゃいけないの?」
と「そうそう、それ気になるよね!」という問いだけじゃなく、
「クッキーの材料は?」
「鳥さんは、なんではがまくんとかえるくんを食べないの?」(鳥はカエルを食べるものじゃないの?)
「なんで途中で箱が小さくなったの?」
と、わたしが予想してなかった問いもたくさん。
どれもおもしろそうだし、案の定、どのギモンについて考えたいか意見が分かれます。
「どうしよう? 疑問をどれか一個に絞って考える? それとも、前半と後半1つずつ考える?」と問いかけると、がまくんとかえるくんの「知能が高すぎる」という謎が、全ての疑問をつなぐのではないかという指摘があり、この問いを中心に考えることに。
この絵本を読んで「知能」というキーワードが共通の関心として浮かび上がるとは!
かえるなのに、なんでこんなに知能が高いのか?
病気になるから“いしりょく(意志力)”でクッキーを食べないようにしようとするかえるくんと、おいしいクッキーをつくれるがまくん、どっちの知能が高いのか?
がまくんやかえるくんを食べない鳥さんの知能は?
2時間「はい、はい!」という声が止むことなく、ポンポン意見が飛び出してきたのは、この物語のなせる技なのか、これまで対話を重ねてきたからなのか。
これまでは長く話す人と短く話す人の差が大きかったけれど、今回は終始、短いやりとりがつながって対話が紡がれていくような感じ。
人によって話す回数の多い少ないはありつつも、ちゃんと話したいときは手をあげてくれるし、あまり話してない人が手を挙げたら優先的に発言権が回される場面や、「ちょっと仕切り直したらどうかな?」といった対話の進め方に関する提案もみられ、安心して対話を進めることができました。
しかし、この物語の難点は、あれですね。
読んだり話したりしてるうちに、お腹が空く!
「“いしりょく(意志力)”は君にあげるよ」というがまくんのセリフを、かけ合いながらの対話となりました。笑
同じアテナの広場での哲学対話、最初の一歩の様子はこちら。