こんにちは。
3連休は、大阪、神戸で、学生・研究員時代にお世話になった方々と再会。
対話企画のお手伝いをしてきました。
まずは11月3日は、Pspo主催の哲学カフェ。
Pspoとは、パラスポーツを介した「人とのつながり」を提供するアプリ。
大阪大学の研究チームが、脊髄損傷の方たちへのインタビューをもとに開発しました。
今回の哲学カフェは、運営費を募ったクラウドファンディングのお礼として、そのリリース記念に開催されました。
この会場、前に何度か入ったときは豪華すぎて馴染めなかったのですが、この日はPspoメンバーの正井さんとそのお友達による生演奏など、ホスピタルティ溢れる場づくりのおかげで、ちゃんと等身大で居心地よく対話を楽しむことができました。
テーマは、運営チームと相談の結果、「人がつながりを求めるのはなんで?」に。
わたし、この「Pspoができるまで」というお話が大好きなんです。
当初は脊髄損傷の人のリハビリを支援するツールが必要という仮説をたててたけど、インタビューしてみたら予想と全然ちがって、社会復帰とそのための「人とのつながり」が求められてたってわかったってお話。
そこで、その「つながり」について、みなさんのお話を聞きたい!一緒に考えてみたい!と、このテーマを提案させていただきました。
今回は、開発中にインタビューに協力してくださったというゲスト参加者に、口火を切っていただきました。
人とのつながりを拒絶する高校生に「最もつながりが必要な時期なのに、もったいない」という泉原(いずはら)さん。
同じ脊髄損傷の人とつながり、日常生活のちょっとした工夫やコツを教えてもらって助かったという中村さん。
応援し助けてくれる「サポーター」のような存在につながりを感じ、当事者同士でつながる場をつくっているという赤尾さん。
ここから、他の参加者のみなさん交えてあれこれ話すなかで、主に3つの論点が浮かび上がってきました。
- つながりって何だろう?人間が関わりをもてば、すべて『つながり』なの?『絆』や『関係』とのちがいは?「絆>つながり>集い」と結びつきの強さで区別する説も‥‥‥。
- 他の人とつながるには、まず自分自身とのつながりが必要では?自分自身を受け入れられないと、他の人とつながることはできないのでは?
- つながりは必ず良いもの?それとも、悪いつながりもある?学校に行けば、会いたくないヤツに会わないといけない。これは、うれしくないつながり。
休憩をはさんで後半は、前半にでた「悪いつながりもある?」という疑問から浮かび上がった2つの説、
- 良いつながりもあれば、悪いつながりもある
- 一つのつながりにも良い側面と悪い側面がある
‥‥‥と、テーマの「人がつながりを求めるのはなんで?」を行きつ戻りつしつつ、丁寧に確認しながら解きほぐしていく展開に。
「悪いつながりがあったとしても、人は良いつながりしか求めないのでは?」
「いや、良いつながりと悪いつながりがあるんじゃなく、一つのつながりのなかにも良い側面と悪い側面があるのでは」
「良い悪いではなく、人間がつながりを求めるのは、生存本能」
「気の合わない家族とのつながりは?」
そして、最後に感想をうかがうころには、この日の発見を凝縮するような名言もちらほら。
「つながりは求めるものじゃなく、ただ存在する!」
「つながりは、可能性。良い可能性も悪い可能性もある」
どの発言も奥深く、私も驚いた共感したりしながら、家族や友だち、同じ病気を抱える人たちのコミュニティなど自分自身のつながりについて考えることができました。
ご参加くださったみなさん、Pspo運営チームのみなさん、本当にありがとうございました。