持病の痛みを和らげるため、コーヒーを控えるようになって10年くらい。
親切な健康オタクさんが、(コーヒー片手に)「カフェインはよくないから、紅茶や緑茶も控えた方がいいよ」とアドバイスくれたんだけど‥‥‥うーむ。
コーヒーをお代わりしながら、「コーヒーをやめるなんて、絶対無理!よく耐えられるね〜」と同情してくれるコーヒー中毒者たちのほうが、正直、何十倍もありがたいなぁ。
ときどき「うまくアドバイスができない」という相談を受けるけど、たぶん、そのほとんどのケースで必要なのは、アドバイスじゃない。
労いの言葉とか、一杯のお茶とか、そういうのじゃないかな。
「コーヒーやめたら」も「カフェインやめたら」も言うのは同じぐらいカンタンだけど、実行するとなると別。
コーヒー好きがコーヒーをやめるのは難しいし、カフェイン全般となるともっと難しい。
まさに「言うは易く、行うは難し」だ。
その難しさを知っている人は、そう気軽にアドバイスなんてしない。
前に、「いいアドバイス、イヤなアドバイス」ってテーマで哲学カフェをしたけれど、「言うは易く、行うは難し」なアドバイスはよくない気がする。
「言うは易く、行うは難し」なアドバイスは、人を、言うけど実行しない側と、言われて実行させられる側に分断してしまう。
そして、難しさに直面する人を孤独に追いやってしまう。
それよりも、その困難を承知のうえで、伴走は無理でも、沿道で応援してくれる人のほうが、ずっと力になるはず。