昨日10月26日(木)は、哲学カフェでお世話になっているフリーデザイン岡山さんへ。
前から気になってた読書会に参加してきました。
月に1度、一冊ずつ読んで、奉還町商店街の本屋さんHAHUの店長さんと感想を語り合ってるそうです。
今回の課題図書は、こちら。
森絵都さんにはまるきっかけになった本なのに、読んだのが前すぎて、大雑把なストーリーしか覚えてないまま参加。
他の参加者の皆さんの感想をきくうちに、思い出してきました。
そのなかで、改めて印象にのこったセリフ。(ややネタバレ注意)
「うんとやさしいひろかと、うんと意地悪なひろかがいるの。」
「みんなそうだよ。いろんな絵の具を持ってるんだ、きれいな色も、汚ない色も」(P.186)
「三日にいちどはエッチしたいけど、一週間に一度は尼寺に入りたくなるの。十日にいちどは新しい服を買って、二十日にいちどはアクセサリーもほしい。牛肉は毎日食べたいし、ほんとは長生きしたいけど、一日おきに死にたくなるの。ひろか、ほんとにへんじゃない?」(p.187)
「おれ、子供のころからわりと、だれとでも仲良くできるほうだったんだけど、どうしてもひとりだけ、苦手なやつがいたんだよ。おなじグループなのに、そいつとだけはうまくしゃべれなくて、ふたりきりになるとしんとしちゃって、気まずくって。そいつもおれとふたりきりになるの避けてたみたいだから、おれ、きらわれてるんだと思ってた。でもある日の放課後、みんあんでグランドに残って遊んでたらさ、やけにそいつと気があうんだ。すごい自然にしゃべれて、げらげら笑いあったりもしちゃって‥‥‥。なんかおれ、えらいうれしかったんだ。もう大丈夫だ、明日からは仲良くやってけるって。で、つぎの朝、うきうき学校に行ったら、そいつはまたもとの気まずい相手にもどてたわけ」
へへ、と早乙女くんは乾いた笑い声をたてた。
「そのとき、子供心に思ったよ。今日と明日はぜんぜんちがう。明日っていうのは今日の続きじゃないんだ、って」(P.217)
ありがちと言えばありがちな展開なんだけど、自分事だと死にたくなるほど大変なことも、他人事だと思うと少し気がラクになる、勇気もでてくる。
もうちょっと、気楽に生きてみようかなと思えるところに惹かれたのでした。
文章も軽快で読みやすい。
初参加でやや緊張しつつも、楽しくあっと言う間の1時間。
読んだ人しか参加できないのがハードルになっちゃうけど、小説で哲学カフェもいつかやってみたい♪