てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

仲岡しゅん「トランスジェンダー当事者の弁護士として」

日本弁護士会が発行している機関紙に『自由と正義』というのがありまして、

(何度聞いても、すごいタイトルだ)

その5月号冒頭に掲載されている、仲岡しゅんさんの「トランスジェンダー当事者の弁護士として」を読みました。

 

www.nichibenren.or.jp

 

 

自分史を述べたあと、最後の段落で昨今騒がれている、「トランスジェンダー女性と、痴漢目的で女装して女性トイレや女湯に侵入する輩との区別が付かない」問題について触れられており、「トイレや風呂ばかりをクローズアップする議論は、性別移行のプロセスの困難さや、そこに生身の人間の人生が存在することへの想像力を欠くもの」との指摘。

読んだ直後は「この問題について、もう少しこの人の話を聞きたい」と感じちゃったけど、トランスジェンダーの人が置かれた状況を弁護士に理解してもらうために、仲岡さんは、あえて現在話題になっている問題より、ご自身の経験に字数を割く選択をされたのだろうな。誠実な人だ。

実際、トイレや公衆浴場の問題だって、トランスジェンダーの人たちのことをよく理解していなければ、公正に考えるのは難しいだろうし。

 

 

トイレ問題については、トランスジェンダーの「パス度」に関する議論も気になっています。

www.web-nippyo.jp