7月27日(丸善ゼミナールの翌日)は、名古屋のCLAFA対話のアトリエにお邪魔してきました。
2月に男女共同参画企画でご一緒した「てつがくママ」、安本志帆さんのお誘いで、年長さんたちとの哲学対話。
これまで、小学生対象の哲学対話はしたことがありますが、年長さん対象ははじめて!
この日のテーマは、「自分の顔はなんで自分で見えないの?」。
テーマを提案した子は途中からの参加ということで、先にみんなで考えて、あとでテーマを提案した子に報告することに。
第一声から、「見えるよー」「自分の顔見える!」とテーマの前提を覆す発言が飛び出します。
「自分の顔、見えるの? どこが見えてる?」と尋ねると、
目と目の間を指差して「ここ!」と答えてくれる子。
「ほら、前髪が見えてる!」という子。
「前髪、ないから見えない!」という子。
そこから、
「髪の毛も顔かな?」
「じゃあ、髪型が変わったら、顔も変わる?」
と尋ねてみると、
「髪の毛も顔だけど、髪型が変わっても顔はおなじ」という子がけっこういて興味深い。
「顔」ってなんだろう?
それから、ふだん後ろに流してる長い前髪を前にもってきて「さだこー」ってやってみせれくれた子もいて、
「顔が見えないと、どうして困る?」についても考えました。
「前が見えなくて、お友達とぶつかっちゃうから困る!」っていう子と、
「お友達から私の顔が見えなくて、誰かわからないから困る」っていう子と、
「顔が見えないと困る」にも2つの意味があることがわかりました。
みんな全然じっとしてなくて(空間が魅惑的だったので一層?)、
コミュニティボールもうまく使えなかったけれど、
動き回って髪をボサボサにして「どう?顔変わった?」って考えてみたり、
「どうしてみんな、あっち行っちゃうの?」「ボール持ってない人がお話してるよ!」なんて指摘してくれる子がいたり。
テーマについて考えることと、対話について考えること、両方が言葉だけでなく全身をつかって行われていることに感動しました。
それから、最後にテーマを提案した子がきたときに、自分の意見は言わなかったけれど、みんなの意見をちゃんと整理して教えてくれた子がいたのも、びっくりしたなぁ。
たった40分の短い時間だったけど、全身つかって考えたので、へとへと。
内容的にも、収穫十分、大満足の時間でした。
ありがとうございました。
川辺さんの本に、今回お誘いくださった安本志帆さんのお話も入っています。
「こども哲学」に関心ある方はぜひ。
自信をもてる子が育つ こども哲学 - “考える力"を自然に引き出す -
- 作者: 川辺洋平
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- 発売日: 2018/07/25
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