てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

中学生の中学生による中学生のための哲学時間「人間は生きるべきか?」

先週火曜日は、岡山県岡山操山中学校へお邪魔してきました。
 
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以前、高島公民館の哲学カフェに参加してくれた中学生が、サイトのお問い合わせフォームからご依頼くださいました。
学校で哲学対話をすることはちょこちょこありますが、生徒さんから直接お声がけいただくのは、とてもめずらしい。
生徒さんが対象でも、ご依頼は先生からいただくことが多いので。
うれしくて、当日をめっちゃ楽しみにしていました。
 
放課後の時間を利用しての、自由参加の哲学対話。
ご依頼くださった藤原千晴さんと相談して、テーマは当日募集のプレーンバニラスタイルで、コミュニティボールを使うことに。
2つの候補から、「人間は生きるべきか?」が選ばれました。
 
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もうひとつのテーマも人気ありそうだけど、なかなか骨太なテーマが選ばれて、びっくり。
 
藤原さんにご感想をいただいたので、ご紹介します。
 
 
岡山県岡山操山中学校の藤原です。
今日は、哲学カフェ、ありがとうございました。期待以上に楽しかったです。
私は、哲学が好きです。といっても、哲学について、知識を持っているわけではありません。
人と話しながら考えるということがとても楽しくて、それに魅せられたのです。
しかし、私が「哲学が好き」などと言うと、多くの人は、哲学の知識を持っているのだと思うようです。
そして、反応から見るに、哲学は難解で、遠い学問だと思っているようです。
もったいないと思います。哲学は、そんな部分ばかりではなくて、もっと楽しいところもあるのに。
 
ということで、どうせなら、学校で哲学対話をしちゃおうと思い立ちました。
私の学校は、放課後の生徒の活動が活発です。
主に、私の同級生たち(伝説の20期)が、理科室で、生徒主体となって、いろんなイベントを開くという風土を作り上げました。
放課後、理科室で何をしてもいいという状況です。そこで、哲学カフェを開くことにしました。
自分がファシリテーターになるのはハードルが高いし、雰囲気も上手く作れる気がしなかったため、面識があった松川さんにお願いすることにしました。事前に少し告知をして、ポスターをいろんなところに貼りました。
 
最初は過疎でした。でも、だんだんわらわらと集まってきて、最終的には、17人くらいの生徒が参加しました。
一人を除いて、みんな3年生(同級生)だったことは、少し反省点かもしれません。
前から、「この人が哲学カフェに参加したら、絶対面白い。」と思っていた人が来てくれて、内心嬉しかったです。
でも、そんなこと思っていなかった人、(少し失礼かもしれません。すみません。)今まであんまり話したことがなかった人、意外な人も参加してくれて、一緒に議論に没頭できて、本当に嬉しかったです。
私の学校の生徒は、個性に溢れています。そして、それぞれが持っている意見も面白い。
今回の哲学カフェでは、それが十二分に溢れ出て、最高でした。
テーマは「人間は生きるべきか」 参加者の一人が出してくれたテーマです。
最初は、難しいし、どこか遠いなどと、一人で評価していました。しかし、侮るべからず、想像を超える面白いテーマでした。
みんな哲学対話を味わって、楽しんでくれていたように思います。
地域で開催されている哲学カフェの宣伝をすると、行ってみようかなという人も。
これからも哲学カフェに参加してほしいとまでは思いませんが、哲学や、対話の楽しさに気づく人が増えたらいいなと思っていました。
目標は達成されたと思います。
開催して本当に良かったです。
ありがとうございました。
 
 
 
16時の開始時は10名前後だった生徒さんでしたが、途中からもすこしずつ人が増えて、最終的には17名で輪に。
人が増えるたびに、「ここ入れるよ」とみんなで席を寄せる様子も、居心地よく。
内容も哲学のテキストに載せたいぐらい哲学度の濃いものでした。
 
こちらこそ、素敵な時間をありがとうございました。