7月13日(土)は、「集う、つながる、つくりだす」がコンセプトの地域の磁場、Ziba Platformでの哲学カフェでした。
「当然のように、経験は大事って思ってた。経験が大事じゃないことってあるの?」
という疑問からはじまり、
前半はたっぷり「新しく生み出すことと」で盛り上がるちょっと意外な展開。
ちょっと応用的な観点なので出るとしても中盤以降かなと思っていたのですが、前半からトップギア!
うれしい誤算でした。
新しく何かを生み出すことと、経験と、どんな関係があるんだろう?
「ひらめいた!」というときのそのひらめきは、いったい何から生まれるのか?
いろんな経験があるからこそ、その組み合わせで新しいものを生み出せる、という人と。
経験が足枷になって、新しいものが生まれるのを阻害してしまうこともあるのでは、という人と。
お仕事や料理の例を出しながら考えるうちに、さらに新たな疑問が次々と浮かび上がります。
- 経験と知識の関係は?
- 経験と体験のちがいは?
- 経験値とは何か?
そしてこれらの疑問について語り合うなかで、「経験とは何か」について一つの定式が提示されました。
経験=体験×知識
ただ何かを体験するだけでも経験にはならないし、
頭でっかちな知識だけでナマの体験がなくても経験にはならない。
経験とは、ナマの体験から何らかの知識を得ることだ。
(2019.7.13哲学カフェ「経験って、大事?」参加者のことば)
この式がよくできてるなと思ったのは、体験か知識のどちらかが1でも経験値は100になりうるけれど、体験か知識のどちらかがゼロなら、経験値もゼロってところ。
たった1回の体験でも、そこから100の知識が得られたら、1×100で経験値は100。
けど、たとえ100回体験しても、そこから得られた知識がゼロなら、経験値はゼロ。
そこが、体験と経験のちがいをよく表している気がして、説得力を感じました。
さらに終盤は、1年前の西日本豪雨災害*1、危険予知トレーニング*2、ヒヤリ・ハットなどの例にも触れつつ、経験が招く油断の危険性や、経験と想像力の関係についても考えることができました。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!
次回のZiba Platformでの哲学カフェは、9月21日(土)の予定です。
テーマなど詳細決まり次第、ウェブサイトのイベントカレンダー等でお知らせいたします。