さんかく岡山でおすすめされて、手にとって、だいぶ経つけど、まだ読み終わってない。
でも、とりあえず最初の6ページは、誰かと共有して対話してみたい感じだったので、備忘録です。
多様性、という言葉が生んだものの一つに、おめでたさ、があると感じています。
自分と違う存在を認めよう。他人と違う自分でも胸を張ろう。自分らしさに対して堂々としていよう。生まれ持ったものでジャッジされるなんておかしい。
清々しいほどのおめでたさでキラキラしている言葉です。これらは結局、マイノリティの中のマジョリティにしか当てはまらない言葉であり、話者が想像しうる“自分と違う”にしか向けられていない言葉です。
(朝井リョウ『正欲』p.6)
哲学カフェに参加した後輩の、「自分が想像していた“多様性”と全然ちがった。わたしが想像していた“多様性”は、もっとずっと狭かった」という言葉を思い出しました。