3ヶ月に1度、岡山大学主催で医療者を対象に開いている哲学カフェ。
今回もオンラインで。
テーマは「公私は分けたほうがよい?」。
薬剤師さんからのご提案だったんですが、やっぱりあるんですね。
患者さんから、誘われたり、何かを「あげる」って言われて、迷うこと。
患者さんとの本の貸借りはOK?
お家にいくのは断ったけど、個展はOK?
サラリーマンか自営業か(勤務医と開業医)でちがう?
などなど、医療現場で迷ったケースと合わせて、序盤は、仕事以外の場面でもどこまで踏み込んできいていのか迷った経験も出てきました。
そもそもの人の関わり方や距離感が近い人と遠慮がちな人とで、公私の境界のあり方も変わってくるのか?
‥‥‥という疑問が湧いてきた流れからか、中盤に盛り上がったのが、飲み会の話題。
こちらは患者さんとの関係というより、職場や同業者同士の関係ですね。
ここで、先ほどは、全然ちがうように見えたお二人、「気が合いそうな患者さんなら交流しちゃう」という人と「患者さん全員同じようにできないから慎重になる」という人、の共通点が見えてきます。
「最初は、誘われたら仕事のためと思って全部行ってたけど、いまは心から行きたいものだけ選んで行ってる」
‥‥‥ということは、公私の区別の仕方も経験によって変わってくる???
さらに、終盤は、敬語の話題から文化的な違いについて。
敬語とタメ口の使い分けはどうしてる?
公では敬語で私事はタメ口かというとそうでもない?
敬語のある言語とそうでない言語で公私の区別は異なる?
個を大事にする文化ではプライベートも大事にされてる?
「ファーストレディ」は公私混同じゃないの?
などなど
医療現場における公私の区別の迷いから、職場一般における公私の区別、文化的な事柄と、少しずつ視野を広げながら公私の区別と、そのベースにある他者との距離感について考えさせられる対話でした。