てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

シンポジウム「がん医療における哲学対話のこころみ」

昨日2月15日は京都でシンポジウム「がん医療における哲学対話のこころみ」へ。

 

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第2の患者会すろーすの活動についてご紹介させていただきました。

 

大阪で活動されているおんころカフェとの相違点や、みなさんのコメント、ご質問のおかげで、「そうか、私たちはそういうのがやりたかったんだ!」と、自分たちの活動がどういう意味や特徴をもつのか、ぐっとクリアになった気がします。

まだよくわかっていないこと、言葉にできていないこともありますが、それがどのあたりなのか、今後明らかにすべき課題のヒントもいただきました。

 

関西でお世話になっていた方々にも久しぶりにお会いできたし、新たな出会いもあったし、帰りに団体名の由来であるナマケモノ柄の手拭いも見つけたし、いい出張だったな〜。

 

ちょうど来年度は自分たちの活動を見つめ直す研究をしたいねと代表ひっしーと話していたところなので、しっかり消化して、研究に活かそう!

ご参加くださったみなさん、進行役、登壇者、お手伝いくださったみなさん、ありがとうございました。

 

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久しぶりの京都。

天気は微妙でしたが、店員さんの「おおきに」が懐かしく、ほっこり。

 

帰りに、マールブランシュモンブラン、いただきました。

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マロンペーストがお布団のようだ…。

「悪いことは、なぜ悪い?」@antenna Coffee House

先日、2月の哲学カフェ尾道のレポートをアップしたところですが、すみません。

その、もういっこ前のレポートがまだでした。

電波状況が悪くて書いた記事が消えてしまう→落ち込んで、「明日書こう」→忘れる→思い出して書く→また消えちゃう→凹む‥‥‥というのを何度か繰り返してしまいました。

今度こそ!

 

というわけで、12月8日(日)の哲学カフェ尾道

テーマは、「悪いことは、なぜ悪い?」でした。

 

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直球!なテーマですよね。

「子どもの頃からずっと疑問で、モヤモヤしてたんです!」

「親も先生も『それは悪いこと』とは言うけれど、なぜ悪いのか教えてくれないから」

と初めてご参加くださった方も。

うれしいな♪

 

「相手が嫌がることを喜んでやるのは、悪では?」など、それぞれが思う悪とその理由がいくつか出るなか、

「社会的に悪いとされていることはいろいろあるけれど、それは誰かにとって都合が悪いというだけで、根本的な悪は存在しないのでは?」

という疑問が投げかけられ、そこから「社会的な悪」についてのやりとりがたくさん生まれました。

 

そのなかで注目を集めたのが、「ルール」や「お約束」の存在。

プロトコル」と呼ぶ方もいらっしゃいましたね。

何かが「お約束」となるからには、そうなるだけの理由があったのでは。

しかし、歴史や社会の変化のなかで、いまや意味をなしていない「お約束」もありそう。

「ルールだから」と、理由も知らせず押し付けてよいのか。

しかし、信号のように、みんなが守ることで存在意義が生まれるルールもある。

とはいえ、なかにはマジョリティにとってはメリットがあっても、マイノリティにとってはキツイ「お約束」もあるんじゃない?

などなど。

 

そんななか、終盤にある方が投げかけてくださった問いが、とても印象に残っています。

「たった一人きりの世界でも、悪は存在するのか?」

 

今回は、この問いについて熟考するところまではいかなかったけれど、うれしいお土産となった問いでした。
いつかこの問いをテーマにまた、哲学カフェしてみたいな。

 

 

さて、(こないだも書いたけど)次回4月の哲学カフェ尾道は、特別篇!

三木清の『哲学入門』をテーマ代わりに、みなさんとで感じたこと考えたことを語り合います。

本は持ってなくても、読んでなくてもOK!
みなさんのご参加お待ちしております♪

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カフェフィロセミナー:哲学カフェのつくりかた in 広島

哲学カフェ尾道の翌日、2月9日(日)は、広島でカフェフィロセミナー「哲学カフェのつくりかた」を開催。

カフェフィロひろしま哲学カフェのコラボ企画。

関西ではちょこちょこ開催しているセミナーですが、中四国以西での開催は初。

わたしが講師を務めるのも久しぶりで、とても楽しみにしていました。

 

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当日の流れは、こんな感じ。

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内容は講師に任せますということだったので、関西のプログラムも参考にしつつ、自由にやらせていただきました。

山本代表が講師を務めた神戸のセミナーと両方参加した方から、「それぞれ参加してよかった!」というお言葉をいただきました。

 

テーマを練るワークで「何もしないこと」というキーワードにオープンクエスチョン型、クローズドクエスチョン型のテーマをたくさんつくたあと、そのなかから選ばれた「何もしないことは悪いことか?」をテーマに2グループにわかれて哲学カフェ&進行役体験!

 

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スタッフの草間さんと「途中で出入りする参加者」として両方のグループをいったりきたりさせていただきました。

久しぶりに進行役ではなく参加者として哲学カフェを楽しんだかも。

両方のグループに共通の話題(「レンタルなんもしない人」など)もあれば、それぞれのグループ独自の例や論点も。

それに刺激されて、自分から出てくる体験が全然ちがって、びっくりしました。笑

 

レクチャーでは進行しやすいテーマの特徴とかいろいろ話しましたが、結局、なにかしら気づいてなかったことに気づかされたり、味わい深い話が聞けたりすると、「いいテーマだった!」と思えるもんですね。

みなさんとの対話で気づかされ、改めて「哲学カフェ、好きやわ〜」と実感できた1日でした。

 

ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!

 

そして、ありがたいことに大人気で申し込んだものの参加できなかった方もいるとか‥‥‥

これを機に、広島でも哲学カフェ実践者のネットワークができるといいね、と話しています。

さっそく、セミナー終了後に哲学カフェ企画を練る面々も!

こうした学び合いの機会もみなさんと協力してつくっていけたらと考えてますので、その際はぜひご参加・ご協力よろしくお願いいたします!

 

また、このセミナーをきっかけに生まれたこちらも引き続きお楽しみいただければ。

 

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みんなで楽しく、中四国地方の哲学カフェ文化を耕していきましょう♪