てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

話そう!「私と図書館」

18日(水)、21日(土)と三原市議会議員の安藤志保さんと図書館について考える哲学カフェスタイルの意見聴取会を開きます。

三原市民対象なのであまり宣伝しすぎないようにしていますが、安藤さんの言葉でご案にくださっているブログ記事をご紹介させていただきます。

 

blog.goo.ne.jp

 

哲学カフェは意見聴取や社会聴取のためのものではないけれど、哲学カフェによく参加して理解してくださっている安藤さんとだから、こういうのも安心してできます。

いろんな意見の奥にある考えを掘り起せるといいな。

 

三原市民のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

青鹿ユウ『今日から第二の患者さん』@さりお「私の一冊」

新しく山陽リビングメディアから創刊されたコミュニティペーパー「さりお」の、12月13日号「私の一冊」コーナーで、『今日から第二の患者さん』をご紹介させていただきました。

 

最新号を「さりお」のサイトからご覧いただけます。間に合えば、どうぞ。

sanyoliving.jp

 

 

記事のなかで本の言葉をご紹介したいなと思って、こちらの言葉を選ばせていただきました。

 

力になりたい自分も、不安になる自分も、両方いていい

今日から第二の患者さん がん患者家族のお役立ちマニュアル (ビッグコミックススペシャルヒバナ)

 

 

がん患者の家族が主人公のコミックエッセイですが、他の病を抱える家族のいる方にとっても共感したりヒントが得られるかもしれません。

コミックだから、仕事と看病で疲れてるときにも読みやすいのがありがたい。

もし気になったら、手にとってみてください。

 

次回の家族のためのがんカフェ、遺族のためのがんカフェの予定は、それぞれ以下のとおりです。

 

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「人と比べるのは悪いこと?」@高島公民館

12月10日(火)の朝は、高島公民館の哲学カフェ、ふたばカフェ。

9月に体調不良で休んでしまった回の振り替えで(その節は申し訳ありませんでした)、テーマは、「人と比べるのは悪いこと?」でした。

 

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テーマを提案してくださった方に確認したところ、「自尊心とプライド」の回から出てきた問いらしい。

提案者自ら「今思えば、なんにでも良い面と悪い面があるのは当然なんだけど」とツッコミを入れつつスタート。

 

「比べることによって個性が明らかになるのでは」「比べられることで負けん気が発揮されてがんばれる」という人がいる一方で、比べられて傷ついたという人も。

比べることの功罪をあれこれ探るなか、

前半には「比べたあとにどういう色をつけるかという問題はあるけれど、比べること自体は良くも悪くもない」ニュートラル説が出てきました。

が、さらに対話が進んで後半、「比べるという行為自体に価値判断がが含まれてる」説が出てきたのは、結局、何がポイントだったのかなぁ?

いま思い返すと、そこんとこ、もうちょっと双方付き合わせて掘り起こしたかった気もする。

 

しかし、実際の対話は、それとは別方向に味わい深いものがあったのも事実。

 

障がい者だからと比べてすらもらえないことの方が傷ついた」

「生まれた時は生きてるだけでうれしいのに、次第に欲が出てきて比べてしまうのはなんでだろう?」

「プラスαを求めてるのは、基本的な存在の次元で認めたうえでのことなのに、その基本のところが伝わってなくてびっくりしちゃう」

などなど。

 

なかでもハイライトを挙げるとしたら、

「うちの子が一番になるように組んで!という親がいるから、徒競走で順位づけをなくさざるを得ない」という指摘が、超断然リアルに語られたシーンでしょうか。

「でも、塾で比べられるのは、受け入れられてるよね」という指摘もあり、

たしかに塾や仕事で比べられるのは目的が明確でわかりやすいけど、学校で比べたり比べられたりする意味がよくわかんないかも、というか学校って存在そのもによくわかんないわ!と思っちゃいました。

 

そして、家庭も同じぐらい、そこで比べたり比べられたりすることの意義がわからない場のような気がする。

 

わたしは昔から哲学癖があって、大学でも哲学の成績だけは良かったから、いまてつがくやさんをしてるけど、哲学したこともない親だったらそんな個性あっても見えないし、たまたま美術好きの親の元だったからそれで評価されることが多くて、なかなかに苦々しい思いをしました。

今回は、能力を比べられる話や比べられて明らかになる個性の話がたくさん出たけど、比べる人にちゃんと比べる能力があるかどうかも、大事なんじゃないかなぁ。

 

そして、その能力の有無にかかわらず、それでも今回の対話で度々みなさんが言ってたように「比べてしまう」としたら、それはなぜだろう?

今度は「なぜ比べてしまうのか?」をテーマに、みなさんと語り合ってみたくなりました。