てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

相手の考えを理解するための質問@グリーングラス

昨日は、学生時代からお世話になっているグリーングラス(通称「グリグラ」)さんで、コミュニケーション講座「相手の考えを理解するための質問」でした。

 

コミュニケーション講座

 

これまで何度か受けられたことのある方もいらっしゃったので、新しいワークシートを使ってみました。

これまでのをちょこっと改良しただけなのですが、うん、前より「うっかりポイント」がクリアになりました!

 

ハワイ大学のトーマス・ジャクソンが考案した「哲学者の道具箱(Good Thinker's Toolkits)をヒントにしているのですが、いっこ、使い方を間違いやすい道具(シンキングスキル)がありまして‥‥‥。

うまく使えば相手の考えのポイントにぐっと近づくけど、間違うと相手の考えを否定することになっちゃう。

前から「この道具を使うのが難しそう」とは思ってましたが、今回、みなさんがどう間違えやすいのかが明確になったので、こちらも対応しやすくなりました。

 

カフェフィロで初めて質問に関するセミナーを開いたのは、2012年だったかな?

それから、様々な場所で回数を重ねるごとに、みなさんも、わたしも、ブラッシュアップされていくのを感じます。

 

今回はあっさりバージョンでしたが‥‥‥

12月23日(日)、久しぶりにカフェフィロ主催、尼崎にて、がっつりバージョンの質問セミナーやります!

 

cafephilo.jp

 

哲学対話の進行に関心がある方はもちろん、聞き上手になりたい人、コミュニケーションをどう深めたらわからない人も、よかったらどうぞ。

リピーターさんも大歓迎です♪ 

ワーク中心なので、2度、3度と受けられる方もいらっしゃいます。

わたしも、こうしたゼミを毎年繰り返し受けて鍛えられてきたので、ご遠慮なくどうぞ。

 

(ようやく)ウェブサイトをつくりました。

お待たせしました。

ようやく、個人のウェブサイトをOPENしました。

 

eri-philo.com

 

 

 

 

1年ほど前にこのブログを始めたのも、フリーランスとしてお仕事していくにあたって、個人サイトの必要性を感じたからだったはずなのですが‥‥‥

とりあえず慣れてるブログ部分から、と手をつけたブログで手一杯で、本体のほうを1年以上放置。

 

哲学カフェを依頼しようと問い合わせしようにも面識がないと連絡先がわからないもんだから、カフェフィロ事務局に問い合わせてみる、facebookでなんとか探し当てて‥‥‥などなど、ご不便をおかけしてきました。

心よりお詫び申し上げます。

今後は、こちらのcontactページをご利用いただけます。

 

まだ、infoとaboutとcontact以外はこのブログへのリンクだけ、という本当に最低限のものですが、とりあえず、プロフィールと問い合わせ先ができてよかった。

 

今後、「具体的にどんな仕事をしてるの? どんな仕事をしてもらえるの?」という疑問にお答えするためのポートフォリオ的なworksページや、てつがく仲間やてつがく友達をご紹介するlinkページを増設していく予定です。

 

フリーランスでやっていこうと大学を辞めてから、2年半。

ありがたいことに口コミでお仕事が増えていき、すぐにでも広報サイトが必要!という状況を免れてきたけれど、より広くつながり、様々な人に哲学を楽しんでいただくには、こういうのも大事ですよね。

少しずつ、残りのページの増築作業も進めていければ。

(休眠サイトにならないよう、祈っていてください!)

 

 

「『死』ってこわい?さみしい?」@高島公民館

昨日10月15日(月)は、岡山市立高島公民館の哲学カフェ、ふたばカフェでした。

 

テーマは「『死ってこわい?さみしい?」。

こちらで「死」を取り上げるのは初めてで、いつもと毛色がちがうので、みなさんが来てくださるかドキドキ。

でも、初めての方や久しぶりの方がたくさん来てくださいました!

 

やっぱり、新しいチャレンジはしてみるものですね。 

いつもの会話で出てくる話題で哲学するのも好きだけど、普段のおしゃべりでは話しにくい話題だからこそ哲学カフェで、というニーズもあるな。

と、こっそり初心を思い出しながらスタート。

 

戦争、テロ、身近な人の死、老い、病などなど、

死に関わる、あるいは死を感じさせる出来事や経験に事柄に触れながら‥‥‥

 

  • 死に意味はある?
  • 死がこわいのはなぜ?
  • こわいのは、自分の死? 大切な人の死? 死一般?
  • 自分が死んだ時、悲しむ人がいるほうがいい? いないほうがいい?
  • こわいのは、死に至るまでの過程? 死の瞬間? それとも死んだあと?
  • 死を近く感じるのはどんなとき?
  • 死ぬと、どうなる?
  • 生まれ変わりはある? 生まれ変わりたい?
  • こうなると思ってるからこわいのか? わからないからこわいのか?
  • 「困る」も「こわい」に入る? 入らない?
  • 精神的な死は、死か?
  • いつか死ぬと意識することによって、生き方は変わる? 変わらない?
  • 大切な人に会えなくなるのと、大切な人が死ぬこと、なにがちがう?

 

ざくっと出てきた切り口やポイントを並べると、こんな感じでしょうか。

抜け落ちているものもあるかもしれません。

ひとつひとつはシンプルだけど、複数の問いを行き来しながら考えることで、みなさんが抱いている様々な「死」のイメージが浮かび上がってきました。

そして、最後には「生」のイメージも‥‥‥。

 

それぞれの言葉が、それぞれの仕方で、じんわり心に残る感じの対話。

なので、争点となったポイントを挙げるのは難しいのですが、ひとつ、その独特の例えで強いインパクトを与えてくれたのが、「私の命は株式会社」説でした。

 

自分ひとりで生きているなら、自分の意志で生を終わらせることもできるけど、そうじゃない。

自分が死んだら、困る人がいる。

その人たちは自分の命の株主のようなもの。

自分の生に関わり、力を貸したりアテにしたりしてくれる存在。

死は怖くないけれど、その人たちに迷惑をかけるのはイヤ。

だから勝手に倒産=死を迎えるわけにはいかない。

 

 

‥‥‥という考え。

同じように感じている人はたくさんいそうだけど、「株式会社」に例える人は少なそう。

最初聞いたときはびっくりしたけど、聞くほどに「なるほど〜」と納得。

「自分では気づかない、意外な株主もいそうですね」など、生死について語るのを少し軽やかにしてくれる例えでした。

 

ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。

 

次回のふたばカフェは、11月22日。

テーマは、「言葉で伝わること、伝わらないこと」です。

詳細はこちら↓をご覧ください。

ふたばカフェ(秋期)