2月7日は、浅口市の宗本工芸所へ。
ミニワークと軽食付きの哲学喫茶。
今回のテーマは「おせっかい と しんせつ」でした。
最初の1時間は、一般的な哲学カフェカフェと同じように、テーマについて自由に語り合います。
どうも、わたしが思っていたより「よいおせっかい」というものがこの世にはたくさんあるらしい。それから、「しんせつ」について胡散臭さを感じている人や、「しんせつとおせっかいをあまり区別して考えたことがない」という人も、ちらほら。
1時間ほど話して、いくつかの見解の相違が見えてきたけれど、もう少し具体例と紐付けながらそれぞれの視点を確認してみたい、というところでミニワーク。
いつもはワークシートが多いけれど、今回は、私にしてはめずらしく、付箋を模造紙に貼っていくやつです。
「おせっかい と しんせつ」に関しては、他の人とのズレも、大きなポイントになるかなぁと考えて、こんな形にしてみました。
付箋ワークのデメリットは、各々の見解の相違が見えにくくなるところなので、そこをカバーするために、ちっちゃい2色のシールを導入。
「うんうん、だよね」というものにはピンクのシールを、「ん?その付箋そこだっけ?」「私なら別のところに貼るかも」「理由をきいてみたい」などなど、疑問ありのものにはグリーンのシールを貼ってもらいました。
(こちら、以前、高島公民館で「学校」について考えるときに考案した方法です。)
ピンクとグリーン、両方のシールが貼られているものや、グリーンのシールが複数貼られているところが、特に意見が分かれるところなので、そこを重点的にきいていくと、それぞれの思い描いていたシチュエーションの違いや、懸念の方向性の違いがよりクリアに見えてきます。
グリーンのシールを貼った人のあいだでも、「もっとしんせつ寄りかと思った」「もっとおせっかいのほうかと思った」と意見が分かれるものもあり。
ひとしきり模造紙を見ながらあれこれ確認したら、最後の1時間は、美味しい軽食をいただきながら‥‥‥
それまでの気づきとまだ残っているモヤモヤを確認して、さらに考えを掘り下げていきます。
「しんせつ」に分類されたものは、相手のニーズが明確だったり、親切かおせっかいかなんて考えず当たり前の行動としてしていることが多いこと。
にもかかわらず、「しんせつ」という抽象化されたキーワードで道徳教育を行うことに対する疑念。
とはいえ、「当たり前の行動」は人によって異なり、周囲の慣習の違いや得手不得手などによる違いもあるので、一概に「こういうときは、誰もがこうするものでしょ」と押し付けられるものではないこと。
「おせっかい」に分類されたものは、相手のニーズと合うかどうか、わかりにくいものが多いこと。
断ることにもエネルギーを要すること。
断っても押しつけるのは「おせっかい」を通り越して「悪」(権利の侵害)ではないかということ。
などなど、たくさんの発見がありました。
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次回は4月4日(金)を予定しています。
広報情報が確定次第、ウェブサイトに情報アップしますね。