てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

セミナー:哲学カフェのつくりかた

昨日は津山のZiba Platformで、めずらしくセミナーをしてきました。

ひさしぶりの「哲学カフェのつくりかた」。

 

哲学カフェのつくりかたセミナー©️松川えり



従来の内容に、その後広がったコミュニティボール*1を使った対話との違いや、「梶谷ルール」*2に関する注意点なども盛り込んだアップデート・ヴァージョンでお届けしました。

 

テーマづくりのワークでは、みなさんの関心あるキーワードのなかから、「地域」をピックアップ。キーワード型のテーマからオープンクエスチョン型の問い、クローズドクエスチョン型の問いを展開する練習を。

みなさんとやって改めて気づいたんですが、この練習、テーマづくりだけじゃなく、対話のなかにどんな問いが隠れているか見つける練習にもなりますね。

 

2024年5月18日 テーマづくりWS@Ziba Platform

 

その後、「地域は発展すべきか?」をテーマに哲学カフェ体験。

ほんの30分ほどでしたが、これがおもしろかった!!

「発展知ったほうがいい」派の「発展」に込められた意味、「発展しなくていい派」の「のんびりしたところはなくなってほしくない」という懸念と、「発展するイメージがわかない」のリアリティ。

つながりを「発展」に入れる人と入れない人の違い。

何十年も県北で暮らして来た人と、移住してきた人、それぞれから見た現在。

そして浮かび上がってきた「誰のための発展?」という問いが、刺さる刺さる。

誰かにとっての「便利」が、別の誰かにとっては「不便」になってしまう。果たしてそれを「発展」と呼べるのか?

 

改めて、「哲学カフェ、好きやわぁ」を哲学カフェのある日々の幸せを実感させていただく3時間でした。

みなさんの疑問に答えるなかで、対話のなかで大事にすべき基本姿勢も再確認。

教えることや育てることにあまり関心がなく、リクエストがないとなかなかやらないけど、私にとってもこういう機会をときどき設けるのは大事かもと感じました。

 

【メモ:今回出た質問】

  • 適正人数は?
  • 所要時間は?
  • 進行役が話の内容についていけないとき、どうする?
  • 話が長い人への対応のコツは?
  • テーマのなかのキーワードの定義は最初に決めておくべきか?(参加者に「定義がわからないから答えられない」と言われた時、どうする?)
  • これまで哲学カフェで起こったトラブルと注意点は?

 

 

セミナータイトルにもなっているこちらも、よかったら手にとってみていただければ。

哲学カフェは自由で多様だけど、それでも共通して大事にしているポイントがQ&Aに。
そして、個性的なカフェフィロメンバーによる、さまざまな哲学カフェのあり方を記した一冊です。

*1:「哲学カフェのツール」として紹介されることがあるが、正確には、Thomas Jacksonが考案した子どもの哲学(philosophy for children)のツール。

*2:梶谷真司さん(東京大学)が紹介し広まった8つのルール。「梶谷8」と呼ばれることもある。考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門 (幻冬舎新書)を参照。