てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

患者を支える希望とは?〜キューブラー・ロスの5段階説を読む読書会〜

今日は、すろーす読書会。
キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』より、第8章「希望」の章について、参加者のみなさんと感じたこと考えたことを語り合いました。
 

 
希望にはどんな種類があるのか?
「希望」と一括りにする意味はあるのか?
「よい治療が見つかるかも」は本当に希望なのか?
‥‥‥といった、希望を一括りにしていいのか問題
 
抑鬱状態のときも希望は本当にあるのか?
希望と受容は両立するのか?
‥‥‥といった、希望と○○は両立するのか問題
 
非現実的な希望って?
希望が現実否認?
‥‥‥といった、希望と現実問題
 
などなどがまず出てきました。
 
その後、ロスの「死について話すのを避けるべきではない」に対する「でも、やっぱり死について話しにくいのでは」という感想をきっかけに、「死について話にくいのはなぜか?」「死について語るとはどういうことか?」について様々な角度から考える展開に。
 
希望や悔い、死について語ることをめぐる患者と家族のズレについて話すなかで、「愛があればいつか理解できる?」「愛ってなんだろう?」という疑問が湧いてきたところで、終了時間になりました。
 
希望について書かれた章で「死について語るとは?」や「愛って何?」という問いが出てきたのが興味深かったです。
ひとりで読んだだけじゃ気づかない発見がたくさんありました。
 
次回は11月20日(日)に、同じ本から「患者の家族」の章を取り上げる予定です。
「家族のためのがんカフェ」や「遺族のためのがんカフェ」を開いているすろーすにとって関わりの深い章だと思うので、みなさんとの対話でどんな感想や気づきが出てくるのか楽しみです。