てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

多様性という言葉が生んだおめでたさ〜朝井リョウ『正欲』〜

さんかく岡山でおすすめされて、手にとって、だいぶ経つけど、まだ読み終わってない。

でも、とりあえず最初の6ページは、誰かと共有して対話してみたい感じだったので、備忘録です。

 

正欲

正欲

Amazon

 

多様性、という言葉が生んだものの一つに、おめでたさ、があると感じています。

自分と違う存在を認めよう。他人と違う自分でも胸を張ろう。自分らしさに対して堂々としていよう。生まれ持ったものでジャッジされるなんておかしい。

清々しいほどのおめでたさでキラキラしている言葉です。これらは結局、マイノリティの中のマジョリティにしか当てはまらない言葉であり、話者が想像しうる“自分と違う”にしか向けられていない言葉です。

朝井リョウ『正欲』p.6)

 

哲学カフェに参加した後輩の、「自分が想像していた“多様性”と全然ちがった。わたしが想像していた“多様性”は、もっとずっと狭かった」という言葉を思い出しました。

 

クジラとえほん哲学カフェ

いつも、一緒にえほん哲学カフェを開いているスロウな本屋さんより、

表紙のクジラが印象的な絵本を2冊ご紹介いただきました。

 

 

 

 

 

さて、次回のえほん哲学カフェはどっちにしよう?

『なみのむこうに』は今誰かと読んでみたいし、

『ガラスのなかのクジラ』は哲学心をくすぐられるし。

どっちも絵本ならではの楽しい仕掛けあり。

 

迷いに迷って、決められず。

両方やろう!ということに。

 

不安なとき勇気づけてくれるのはどんな言葉?

大きな波を乗り越えたむこうに、見えたのは?

slowbooks.jp

↑↑【注】こちらの主人公はクジラではありません。上にちょこんと乗ってるエラです。

 

 

自分の本当の居場所って?

slowbooks.jp

↑↑こっちはクジラのウェンズデーが主人公です。

 

 

みなさんとと、絵本と哲学を味わう時間、楽しみにしております。

ICPIC Tokyo:子どもの哲学国際学会

本日より、子どもの哲学国際学会が東京で開催されています。
 
 
私はオンラインで参加中。
いろんな国から、こうして実践者が一同に会する機会があるって、すごいな〜。
しかし、同時開催の発表はどれに参加するか目移りしますね。英語オンリーだと集中力がもたないので、日本語と英語のプログラムを交互に参加していこうかな。