2月9日(火)は、岡山市立大元公民館にて、子育てモヤっとニコッとカフェでした。
テーマは、前回のモヤモヤはきだし会で出たなかから、「怒る?叱る?」。
残念ながら、楽しみにしていたのに幼稚園の行事と重なり参加できない方もいらっしゃいましたが、少人数でも全く物足りなさは感じず、大盛り上がり。
子育てカフェでありながら、テーマに関連することなら子育て以外の話も子育てのヒントになるから大歓迎!のスタンスでやってますが、今回は、
「これって怒りすぎ?」
「人前で子どもを怒ったり叱っちゃダメ?」
「こういう人には、子どもを怒る資格はないと思う」
などなど、子育てモヤモヤが充実してましたね〜。
アンガーマネジメントが流行っていることからもわかるように、どんな人にとっても関心のあるテーマかと思いますが、
「ダメなことはダメって言わないと、しつけがでないのでは?」
「人前で叱るのは夫がいやがるけれど、人前で叱らなければ『あそこの親はしつけをしないのか。無責任だ』と思われてしまう」
などなど、子育てとからむことで、より複雑さが増しますね。
子どもに対してどうするかだけでなく、夫や父母、義父母(子どもからみたら、父や祖父母)との関係、怒る/叱るの基準ややり方についての齟齬なども、より問題を複雑にしているような。
「育児書、育児サイトには『感情的に怒るのはダメ、理性的に叱ること』って書いてあるけど、自分が怒ってるのか叱ってるのかわからない」と子育てあるあるのおかげで、子育て中の方対象の哲学カフェでは定番のテーマという印象がありますが、
定番の「怒ると叱るはどうちがう?」に加えて、今回は「注意する」「脅す」「不機嫌になる」との比較も行われたのが新鮮でした。
さらに、「怒る/叱る」の反対のイメージがある「穏やかさ」についても考える展開に。
「自分は注意しただけのつもりなのに、『そんなに怒らないあげて』と言われてショックだった」
「あの人は怒りはしないけど、不機嫌にはなるので、穏やかとは言えないな〜」
「『となりのトトロ』に出てくるメイちゃんのお父さんみたいに、穏やかな人になれたら‥‥‥」
「たしかに、メイちゃんのお父さんは穏やかだけど、さつきがメイちゃんを叱ってくれてるから、穏やかでいられるのでは?」
などなど。
しかし、考えれば考えるほど、注意する、怒る、叱る、脅すの区別は曖昧に‥‥‥。
そんななか、「怒るも叱るもあくまで手段。その目的と手段が合っているかどうかが大事」という説が出てきます。
しつけのために怒ったり叱ったりすることが必要なこともある。
その一方で、怒る/叱る以外に、より有効な方法がある場合もある。
だけど、自分のストレスをぶつけるために怒ったり叱ったりすること、怒る/叱ること自体が目的になるのはダメ。
それは、それまで考えいた区別とは、全く別の区別を対話にもたらしてくれた気がします。
終盤は、それまでに出た様々な経験や例を照らし合わせながら、この説についてじっくり紐解き吟味していきました。
「ダメといっても、ついついストレスをぶつけちゃうこともある」
「お母さんは自分のために怒っちゃいけないのかな?」
「“こういう怒りかた/叱りかたをしなきゃ”ではなく、“こういう怒りかた/叱りかただけは避ける”という視点で考えてみたらどうだろう?」
そして、最後の最後に、「怒る/叱るが成り立つ関係って?」という興味深い疑問が出たところで時間切れ。
ちょうどいい具合に、次回のテーマが「親子ってどんな関係?」なので、そのなかで改めてじっくり考えられるといいな。
ご参加くださったみなさん、大元公民館のみなさん、ありがとうございました。
そして、テーマを提案して楽しみにしていたのに参加できなかった方も、ぜひ参加した人に気づきをシェアしていただければ。
私がストップをかけなければまだまだ話せそうだったので、きっと、大喜びで教えてくださると思います。