てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

「相手に考えを理解するとは?」@ネット懇

先週末10月3日(土)は、岡山県高齢者・障害者権利擁護ネットワーク懇談会(通称、ネット懇)主催の勉強会へ。

「相手に考えを理解するとは?意思決定支援に役立つ質問」というお題で、講師を努めさせていただきました。

 

オフラインとオンラインの混合スタイルで。

人数が多くてオンライン上で質問ワークをするのは時間的にも難しかったので、

参加者の何名かに私が質問するのを見てもらう、デモンストレーションスタイルで。

 

内容は「哲学者の質問レッスン」とほぼ同じだったんですが、ケアの現場で意思決定に関わる人たちと「理解の先になにがあるのか?」など話し合うなかで、わたしのなかにあったassumptionもよりクリアになりました。

 

ご参加くださったみなさん、ネット懇のみなさん、ありがとうございました。

 

恐れることなかれ。同性婚法が成立しても、世界は滅ばない。

なんで先日、突然、バーコウ議長の動画に行きあたったかというと、例の「足立区が滅ぶ」発言でがっくりきた心を回復させるため、久しぶりにこの動画を観た、そのリンクだったのでした。

 


【高画質】同性婚を認める法案で大称賛されたニュージランド議会の感動スピーチ【日本語訳】

 

同性婚が認められたニュージーランドの議会でウィリアムソン議員が行った大絶賛されたスピーチ。

 

この法案に反対する人に私は約束しましょう。完璧な約束です。

明日も太陽は昇るでしょうし、

あなたの10代の娘はすべてを知ったような顔で反抗してくるでしょう。

明日、住宅ローンが増えることはありませんし、

皮膚病になったり、湿疹ができたりもしません。

布団の中からカエルが現れたりもしません。

明日も世界はいつものように回り続けます。

だから、大騒ぎするのはやめましょう。

この法案は関係がある人には素晴らしいものですが、

関係ない人にはただ、今までどおりの人生が続くだけです。

(モーリス・ウィリアムソン)

 

いろんな日本語訳が出てますが、わたしは↑↑↑のしょご先生の訳が好きかなぁ。

けど、アクセントちがいの説明が抜けてるので、こちら↓↓↓もリンク貼っとこう。

 

 


同性婚を認める法案の賞賛されたスピーチ

 

 こちらに、全翻訳文あり。

www.huffingtonpost.jp

 

白石正輝議員に、「安心して」と伝える優しい人たち。

www.huffingtonpost.jp

 

日本では、配偶者控除制度があるので、同性婚を認めたらお金がかかるという意見もききます。

が、個人的には、そもそも配偶者控除をなくすか減らしてもいいんじゃない?と思ったり(わたしも特別控除内だったりするけれど)。

その分、子育てに関する手当や助成を増やすとかすればいいんじゃないかと(うちには子どもいないけど)。

自分が得する案ではないけれど、差別なき公平で明るい未来のために、そう思います。

母はエイリアン

先日、3年ぶりに母と話していて、衝撃の事実が発覚した。

母にとって私はこの世でもっとも近い存在で、だから私に話すときは自分に話すのと同じ感覚でいたらしい。

どうりで気遣いゼロやと思ったわ( ̄◇ ̄;)

 
 
母が自分に話すかのように娘に話すとき、母は娘を他者として認識できてないわけで。

全く悪気なく、娘の気持ちや考えは無視されてしまう。

そんなものがあるということすら、娘が「私はあなたではありません」「娘には娘の気持ちや思考があります」ということを示さなければ、しかも一度ではなく示し続けなければ、気づいてもらえないのだ。

 

価値観の相違だとかいう以前の問題ですね。
 
たぶん、そこかしこの母娘のあいだで、こういうことが起こっているのだと思う。
 

 

母がしんどい

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気づけない毒親

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長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか ―さびしい母とやさしすぎる娘

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それにしても、私にとっては自分と双子である姉のほうが(性格や好みは全然ちがうけど)ずっと近い存在なので、母が、姉と私より母と私の方が近いと認識していたとは驚きでした。
(姉は子どものころ男の子っぽい子だったので、自分とはちがう存在=他者としてちゃんと認識されたらしい。私は、レースやリボンが大好きな女の子っぽい子だったことが災いしました?)
(もし私が双子じゃなかったら、私も母と自分を同一化してしまい、もっとこじれていたのかもしれない、とも思います。)

 

私にとって母は、完全なる他者。

しかも「私はあなたではありません」ということがいちいち示さないと通じないだなんて、宇宙人に接するぐらいのつもりで付き合うのがちょうどいいのかもしれません。