前から読まなきゃ読まなきゃとおもいつつ、つまみ食いして放置していた哲学カウンセリングの本を読みました。
- 作者: ピーター・B.ラービ,Peter B. Raabe,加藤恒男,松田博幸,岸本晴雄,水野信義
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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前半は、ひたすら「こういう見解もあればこういう見解もある」って感じなので、実践経験がないと、ちょっとわかりにくいかも。
けど、「哲学カウンセリングはセラピーか?」議論や、ラービが心理療法と哲学カウンセリングを区別するポイントとして教育的要素を挙げている点など、なかなか興味深かったです。
ラービは、「そこ、ちゃんと明確な形で教育的要素を取り入れようよ」って主張らしいけど、わたしはそこまでは思えない。
けど、たしかに、哲学カウンセリングは、クライエント自身が哲学しないと成立しない気がする。
となると、(わたしに教育しようという気は全くなくても)クライエントに、なんらかの仕方で哲学することを学んでもらっているとは言えるかもしれない。
他にも関心ある人がいたので、ちょっとした勉強会を開いてもらって、
「『相手を変えようとしてはいけない』(by.アッヘンバッハ)ってどういうこと?」
「原因-結果関係ではなく、理由-行動関係で問題を扱うってどういうこと?」
など、ご質問いただくことによって、わたし自身の理解も深まりました。
最近、1対1の哲学カフェもちょこちょこ実践しているけど、少しずつお仕事としてカウンセリングするときのコツもつかめてきたので、来年には自分の定番プログラムの一つとして定着させていけるといいな。