8月30日(木)は、久しぶりに倉敷で哲学カフェ。
メインの進行役は、香川県でtetugakuyaというお店をされている杉原あやのさん。
何度か岡山の哲学カフェにも参加してくださったことがあります。
いつかご自身のお店でも哲学カフェを開けたらと考えておられるとのこと。
その前に一度、私と一緒に進行を体験してみたいとおっしゃってくださり、企画しました。
おかげで、久しぶりに倉敷のみなさんともお会いできたし、初めての方もけっこうきてくださって、よかった!
多度津にある杉原さんのお店。いつか行ってみたい!
テーマは、「『人それぞれ』について、一度じっくり考えてみたい」という杉原さんのご関心から。
子育てや家庭など身近な話題から、教育の話題を通して、国際的な問題まで。
歴史も行き来しつつ、幅広い角度から「人それぞれ」について考えました。
- ママ友やご近所さんとは「人それぞれ」でないと、付き合えない?
- 「人それぞれ」と安心できるのは、ベースで共有しているものがあってこそ?
- 一律に教育することの功罪は?
- 国や政治のあり方によって、教育のあり方もちがえば、違いの捉え方もちがう?
- 多様性を認める教育によって、学力は落ちた?それとも、学力が落ちたように見えるのは、一面的な見方をしているから?
今回の盛り上がったのは教育や子育てに関する議論ですが、それとは別に、対話そものや対話しているその場についても考えることができたのも、おもしろかったな〜。
まず、バード2006はカフェギャラリーなんですが、ここで哲学カフェをすると、必ず作品に言及する発言が出るのもおもしろい。
会場に飾られた様々な作家さんの絵に言及して、芸術作品の好みに触れられる方も。
たしかに、誰でもよいと思う絵が同じなら、こんなふうにいろんな作家さんの作品は飾られないだろうなぁ。
それから、戦後すぐ小学校に入られたという方の「それぞれが違うものを選べるのは、豊かだからだ。余裕がないときは、人それぞれなんて不可能」という言葉も印象に残っています。
思わず、カフェのメニューをじっと見てしまいした。
そうか、人それぞれ好きな飲みものを選べるのも、余裕があるからかもしれない。
さらに、テーマに関する参加者同士の意見の対立について、「こういう考えの違いも『人それぞれだよね』って言っちゃう?」という疑問!
いい感じに緊張がゆるみ、思わず笑いが溢れる瞬間でした。
でもたしかに、哲学カフェで「人それぞれ」って言っちゃうとつまんない気もするし、「人それぞれでいい」と思う場面や事柄も人それぞれというのが、難しいところでもあるし‥‥‥。
おもしろいテーマだったし、さらにいろんな人の意見を聞きたくなったので、またいつか「人それぞれじゃダメなのはどんなとき?」なんかでやってみたいなぁ。
ご参加くださったみなさん、バードさん、ありがとうございました。
今回は杉原さんの進行役デビュー、そしてたくさんの方が被災された倉敷市での開催ということもあり、進行代(参加費−ドリンク代)6,100円を、ももたろう基金に寄付させていただきました。
みんつく(みんなでつくる財団おかやま)さんなら、帰り道に気軽に事務所に立ち寄れるし、どんなふうに寄付金が使われているかもこまめにお知らせしてくださるので安心です。
豪雨で被災された方の支援に少しでも役立ちますように。