まつかわえりのてつがく日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川絵里のブログです。

てつがくチャレンジ@岡輝公民館

先週6月23日(土)の午前中は、岡輝公民館へ。

以前、中央公民館のコミュニケーション講座でお世話になったYさんにお声がけいただき、小学生向けの体験講座「岡輝トライアルクラブ」の1コマを担当させていただきました。

 

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岡輝トライアルクラブ(KTC)のプログラム(参加した回にシールがもらえます)

「梅雨の時期に、室内でできることを」というYさんの見立てがピタリとはまり、雨が降ったり止んだりの一日。

小学1年生から5年か6年の子まで、13名が参加してくれました。

 

「家で新聞をとっていない子もいるだろうから、新聞に触れる機会を」ということで、毎日小学生新聞の連載「てつがくカフェ」より「なぜ忘れるの?」を取り上げました。

 

最初に「つい忘れちゃうこと」を聞いてみたのですが、「何も忘れたことなんてない!」という声が低学年から多数あがって、焦る焦る。

そうか、1年生だとテストも100点ばかりだし、赤ちゃんの頃の記憶もあるのか‥‥‥。

そのあと、みんなの「よんでほしい名前」を呼んでボールをパスするタイムトライアルで、なんとか「名前、忘れちゃった」の増員に成功。

それでも「忘れない」と言い張る子には、お父さんやお母さんやおばあちゃんが忘れちゃうことをヒントに「なぜ忘れるの?」について考えてもらいました。

(フランスの哲学者、オスカル・ブルニフィエだったら、もっとつっこんでそうなとこですが)

 

「お父さんは、あわてんぼうだからお弁当を忘れちゃう」

「おばあちゃんは認知症だから、脳が固くなっちゃって、忘れちゃう」

「大事じゃないことは忘れちゃう」

「そもそも、覚える気がないことは覚えない」

 

 さらに、「忘れるってどういうこと?」「反対に、覚えるってどういうこと?」について考えます。

「自分のなかで大きなことは忘れない」という意見が出たところで、ちょうどいい時間になったので、最後にひとりずつ「これは自分にとって大きいことだから、絶対忘れない」と思うことを挙げてもらって終了。

 

途中で、「今日は何つくるの?」って尋ねられて「何も作らないよ。今日はいっぱいおしゃべりしよう」と答えたら、「えー、つまんなーい」という声があがったりもしましたが、蓋を開けてみれば、その「つまんなーい」と言ってた子が一番積極的に参加していたような‥‥‥。

うまく話せない子もいたけれど、いい感じに間合いをとってボールをパスしてくれたので、それがちょうどよいブレーキになって、焦らずゆっくり対話が進んだ気がします。

 

公民館の方が「あの子たちが2時間も座っていられるなんて!」と驚いてくれたのがうれしい。

 

輪になって話して聞いて考える。
たったそれだけの、体を動かしたり何かをつくったりする他のプログラムに比べたら地味〜なプログラムですが、大人が驚いちゃうぐらいのことなんだと思います。

小学生が、2時間じっと、1つのテーマについて話し合うって。

本人たちは気づいていないだろうけど。

いつか、「あれ?なんかあのとき学級会よりたくさん話したぞ」「2時間もじっとしてられないと思ってたけど、できてたな」って気づいてくれるかな〜。

 

 

毎日小学生新聞の連載が本になったものはこちら。

子どもの哲学 考えることをはじめた君へ

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この世界のしくみ 子どもの哲学2

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一部ですが、こちらからもお読みいただけます。

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