まつかわえりのてつがく日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする哲学者、松川絵里のブログです。

出版イベント@スロウな本屋

せーりつーでダウンしたり、新しい企画を練ったり、生まれ育った地域での大きな地震があったりと、ちょっとブログを書く余裕のない1日でした。すみません。

そんな日々の合間の6月16日(土)、毎日小学生新聞で一緒に連載をしているゴードさんが岡山に来てくれました。

  

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ゴードさん(左)とマツカワ(右)©スロウな本屋

 

13時半から15時までは、『子どもの哲学2 この世界のしくみ』刊行記念トークイベント。

slowbooks.jp

 

事前にいただいたご質問「哲学者はどんな仕事をしているの?」「考えごとはをすることと哲学することは、どうちがうの?」に答えながら、ゆるっと自己紹介と本(とその元になった毎日小学生新聞)をご紹介。

さらに、その場で飛び出す「どうしたら、子どもにもわかりやすく説明できる?」「感情や不安に振り回されるとき、哲学者はどうやって対処してる?」「哲学してストレスを感じることってある?」「苦手な人っている?」「哲学対話でお金をもらうことについて、どう考えているの?」といった質問にお答えしながら、哲学にまつわるあれこれ話しました。

 

ゴードさんは、週何回か学校の先生をやりながら、〈てつがくやさん〉をされているとのこと。

執筆者のなかでもゴードさんとはこれまでなかなかじっくりお話する機会がなかったのですが、かなり近い哲学観(てつがくや観)をもっていることがわかりました。

ゴードさんも〈てつがく癖〉のある人で、ストレスを感じたり「この人苦手」って思うのは、哲学することを禁じられたときだと判明。

こちらからストレスを感じたり、あれこれ理由について質問して、そういうのが嫌いな人に避けられることはあっても、こちらから相手を避けることってあるかな〜?ないんじゃないかな〜?なんて話をしました。

てつがく癖のあるみなさん、気をつけましょう。(笑)

わたしたち、てつがくやさんは、学校や職場研修などで、そういう哲学が苦手な方を対象に哲学対話をすることもあるります。

哲学対話が好きな人だけでなく、苦手な人をどう巻き込むかというところに、プロとしての手腕が問われるんだろうなとも、あとで感じました。

 

1時間休憩をとって(参加者の方とあれこれおしゃべり)、16時からは出版イベント第2弾。ゴードさんの進行による哲学カフェ。

slowbooks.jp

 

本のお題から当日参加者と一緒にテーマを決めようとは話していましたが、そのテーマの決め方に驚きました。

まさか、本のなかのテーマ、全部を対象に投票するとは!

そのテーマについて話したい理由を聞いて、何回か投票を重ねてと、最終的には多数決でしたが、とても丁寧なテーマの決め方でした。

学校で哲学対話をされていることが多いゴードさんらしい。(あとで聞いたら、ゴードさんが学んだ先生も、テーマ選びをとても丁寧にされるそうです。)

 

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哲学カフェ前に改めて本の紹介をしてくれるゴードさん©スロウな本屋


たくさんのなかから最終的に選ばれたのは、「物に命はあるの?」。

おそらく、「明らかにもう寿命がきているモノを夫が捨ててくれない」という私の話ではなく、お隣の方の「屠殺の映像を見てからお肉を食べられなくなったけど、魚は食べられる。子どもはトマトも生きてるって言うし。これってどうなんだろう?」という話が、みなさんの関心を動かしたのでしょう。

(東京での出版イベントで却下された問いだったので、うれしい!)

命を感じる物があるだけでなく、生き物にも命を感じないこと、命を感じないようにしていることがあるのでは?という疑念が浮かび上がりました。

何に命を感じ何に命を感じないか、完全に自分で選べるものではないという声もありつつ、その判断が恣意的であることの恐ろしさ指摘する声もあり、ゾクリとしました。

短時間でしたが深い対話でした。

帰宅してからも「スロウな本屋の柱には命を感じるのに、うちの畳に命を感じないのはなぜだろう?木製の本棚はどうだろう?冷蔵庫のなかの野菜は?」と自分に問いかけてしまいました。

 

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哲学カフェ©スロウな本屋

 

遠いところを来てくれたゴードさん、この機会をつくってくれたスロウな本屋さんに参加者のみなさん、ありがとうございました。

 

 今回のイベントの本はこちら。

この世界のしくみ 子どもの哲学2

この世界のしくみ 子どもの哲学2

 

 

 マツカワさんが仲間に加わるまえの1巻目も、大好評。私も愛読者です♪

子どもの哲学 考えることをはじめた君へ

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