まつかわえりのてつがく日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川絵里のブログです。

「本は人生を変えるか?」@ここち Confort Gallery 器

ふりかえりが実践に追いつかない今日この頃。

フリーデザイン岡山で哲学カフェを終えたところですが、4月16日(月)に福山市で開催した哲学カフェのふりかえりです。

哲学カフェ尾道や、スロウな本屋でのえほん哲学カフェに参加してくださっている方のご紹介で、ここち Confort Gallery 器さんで哲学カフェをしてきました。

 

kokochiblog.com

 

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ここち Comfort Gallery 器(福山市

 

4月22日まで、『器の美味しい本棚』と題して、古書の展示販売が行われていたのにちなんでということで、「本は人生を変えるか?」というテーマをご提案させていただきました。

実際に「この本を読んで、会社をやめました」と人生を変えた一冊をもってきてくださった方、「本は好きでよく読むけど、人生を変えたとは言えないな」という方、「本に囲まれて育ったけど、本が苦手」という方‥‥‥

様々な経験や暮らしから「本って何だろう?」、「人生が変わるってどういうこと?」を掘り下げて考えることができました。

 

前半盛り上がったのは、「人生が変わるってどういうこと?」をめぐって。

仕事を変えたり、信仰心に影響を受けたりと、「人生が変わる」と聞いて、最初は人生における決定的な転機の話が出てきました。

が、「本は好きだけど、人生が変わったというほどのことは‥‥‥」という方もよくきくと、本の中の言葉に背中を押されたとか、毎日食後に読むので本のない生活は考えられないとか、読まないけれど手元に置いておきたい本があるとか、本に囲まれて育ったから本が苦手だとか、なにかしら影響は受けてる様子。

その小さな影響を「人生を変える」と呼ぶかどうか、というのが最初の争点でした。

 

後半は、それらの影響が本ならではのものなのかどうか、という切り口から、「本って何?」をめぐる考察が展開しました。

人生や暮らしに影響を与えるものは、映画や音楽など他にもあるし、本といっても活字中心のものだけでなく絵本や写真集、さらに電子本なども。

具体的な書名もあがりつつ話すなかで、紙の本ならではの、①貸し借りができる、②好きなページを開いて一部だけ楽しむこともできる、という特徴が印象に残っています。

 

また、読む本だけでなく、同じ本を何度も読む、その時々で興味ある本を読む、同じ作家さんを追っている、本を捨てられない、読んだらさっさと手放す、などなど、本との付き合い方の多様さが浮かびあがってきました。

哲学カフェで本の話題というのは、「本好き」でも好きなジャンルがバラバラだったりと、イメージや知識を共有できず難しいところがあるのですが、今回は、こうした本との関わり方について話せたので、バラバラなりに共通点や相違点から発見があり楽しかったです。

あと、本が苦手な方が意外と本好きなが読めなかった本をしっかり読んでいることがわかったり、勧められて読んだけど全くピンとこなかった談など、なかなか言いにくい話を思い切りできたのが気持ちよかった!

「本を読むのはいいことだ」というプレッシャーが、苦手意識を生むという皮肉な状況が明らかになりました。

 

「哲学って敷居が高そう」と恐々参加された方もいらっしゃったようですが、名前どおりとてもここちよい空間で、参加者のみなさんの人生や人となりを心地よく感じられる哲学カフェになりました。

ご参加くださったみなさん、ここち Confort Gallery 器さん、ありがとうございました。