さて、「なかまづくりプロジェクト」主催、姫路市立水上小学校での哲学対話、第二弾は、よさこいチーム「咲夢麗衣(さむらい)」のみなさんと。
ハワイ大学のDr.Jが考案した子どもの哲学の道具、コミュニティボールをつくりながら、対話しました。
小学1年生から大人まで、総勢40名ほどの顔ぶれです。
まずは、毛糸を巻き巻きしながら、
‥‥‥を一人ずつ教えてもらいます。
本当に大事なことを初めてみんなの前で言葉にしてみて、思いがけず、うるっとくる場面も。
全員答えたら、毛糸をボールにして‥‥‥
ここで「よんでほしい名前」を確認するのがオーソドックスなやり方ですが、今回はすでにお互い慣れた呼び名があるチーム。
「よんでほしい名前」を省略した代わりに、さきほどきいたみんなの「よさこいで大事にしていること」「よさこいで大変だなぁと思うこと」のなかから、「意外!」「そんなふうに思ってるなんて知らなかった」ということを教えてもらいました。
「前にしたアドバイスを大事にしてくれてることを知って、うれしい」
「いつも楽しそうだから、そんなふうに大変と感じてることがあるなんて知らなかった」
などなど、いつも一緒に踊っている仲間の知らなかった一面を確認すると同時に、「みんな、ちゃんと話を聞いてくれているんだ」と実感できる効果も。
さて、ここまでが、対話の準備運動。
続いて、みんなで考えてみたいギモンを募集します。
一人2票ずつ投票してもらい、一番票の多かった「かんどうってなに?」について話し合うことに。
- どんなときに感動する?
- 想定を上回ったことが起きたとき?
- がんばってるのがわかると感動するのはなぜ?
- 初めて何かができたときは?
- 感動したらどうなる?(涙が出る、鳥肌がたつ)
などなど、「咲夢麗衣(さむらい)」の踊りを通して感じたこと、考えたことはもちろん、学校や家庭のなかで感じたこともヒントにしながら、語り合い、考えました。
特に「なんで、がんばってるのがわかると感動するのか?」という点については、「がんばるといっても、自己満足じゃダメ」、「自己満足じゃないってどうしたら言える?」、「何か一生懸命やった人しか、そもそも感動できないと思う」などなど、考えを深めるきっかけになるような発言があれこれ出ました。
みんな、きっと普段からいろいろ考えてるんだろうな。
「よさこいのモチベーションアップになるような対話を!」というご要望に対して、哲学対話では誘導厳禁なので、チームのコミュニティ力をアップすることによって、直接的にではなく間接的にモチベーションアップにつながればという狙いでしたが、いかがだったでしょう?
すでに、人の話を聞くという姿勢がチーム内で徹底されており、小学1年生の子も2時間集中して参加できることに驚きました。大人も見習いたい!
そこも含めて、幅広い年代でつくっていくチームで、チームをひっぱる年上組は本当にすごいなと感じました。
ときにはレクレーションがてら、こうして全員が対等に話し合う対話も取り入れていただけると、それぞれの主体性が刺激され、より素晴らしいチームになるのではと思いました。
みなさんのお話をきいて、踊りも主体性や創意工夫が大事なんだと、哲学対話との共通点を感じて私も楽しかったです。