まつかわえりのてつがく日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする哲学者、松川絵里のブログです。

哲学ウォークのお誘いとオススメポイント

10月21日(土)に、岡山で哲学ウォークを開催します。

お申し込みがちょっぴりさみしい状況なので、参加したい方がいたらぜひ!

こちらをご覧のうえお申し込みください。

 

 

哲学ウォークって何?

オランダの哲学者、ピーター・ハーテローさんが考案したワークです。

哲学者の言葉が書かれたクジをひいて、みんなで歩きながら、その言葉に関連する場所を探します。

言葉に関連する場所が見つかったら「ストップ!」。

全員立ち止まって、その場所を選んだ理由を話したら、他の参加者に一つずつ質問してもらいます。

その中から考えたい質問を一つだけ選び、残りの行程は質問の答えを考えながら歩きます。

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哲学ウォークのクジ


 

たとえば、こんな感じ

1年半前の尾道で、私がひいた哲学者の言葉は、こんなのでした。

「大胆」とは勇気の一種であって、もっとも危険な事柄の実行へと精神を向かわせるものである。(デカルト『情念論』)

 

そしてこんな場所を選びました。

 

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2016.5.3 哲学ウォーク@尾道

後ろの白い建物、土台が道の上にかけられた橋(?)の上にあるんですよ。

道の上に建物が浮いてる状態をみて、ぴったりだなと思いました。

 

オススメポイント

1)なぜか、劇的に質問が上手くなる!

他の人が「ストップ!」というたびに質問をしたり他の人の質問をきくせいか、最初は、端的に質問できずシドロモドロだった人や、質問ではなくつい自分の意見を言ってしまっていた人も、端的に一言で質問できるようになります。


2)話すタイミングがわかりやすい!

このワークでは、歩きながら話すのは禁止。黙って歩くか、立ち止まって話すかのどちらか。いつ何を話すか、ワークの手順でしっかり決まっているので、哲学カフェで話すタイミングを逸しがちな人も参加しやすいと思います。

 

3)哲学の知識なしに、哲学者の言葉に触れられる

クジには、それぞれ哲学者の言葉が一つずつ書かれていますが、哲学の知識は一切要りません。特別な知識がなくても、知らない哲学者でも、自分なりに解釈して楽しめる自由さがこのワークにはあります。専門家の解釈とはちがうかもしれないけれど、気にしない!そもそも言葉って、発した人の意図どおりに理解されるとは限らないものです。

 

4)いつもとちがう景色

哲学者の言葉が刺激となって、いつもなら素通りしそうなところで立ち止まったり、いつもは目に留まらないようなものが気になったり。一風変わったまち歩きの気分で楽しめます。

 

こんな人にはオススメしません

歩くルートや、哲学者の言葉は自由に選べません。

哲学者の言葉はクジで偶然ひいたものだし、ルートはファシリテーターであるまつかわが事前に決めたルートをみんなで一緒に歩きます。

「好きな言葉を選んでやりたい!」「自由気ままに歩きたい!」という人にはオススメしません。

 

それから、哲学者の言葉を、その哲学者の意図どおりに、様々な知識を携えて理解しなければ気が済まない人も、このワークは合わないでしょう。そういう方は、大学や学会へどうぞ。

 

人生の歩みと通じるかも?

歩いてるときは黙る、歩くルートは選べない、哲学者の言葉も選べない。

哲学ウォークは、哲学カフェに比べると、あれこれ制約の多いワークかもしれません。

でも、未来が完全に見渡せない状態で、偶然(あるいは運命!?)の出会いを受け止め、自ら判断を下すという点は、人生の歩みにも通じるところがある気がします

制約や偶然性を、迷いながらも楽しむ。

その感じを、このワークで体感してただけたらうれしいです。