てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

対話読んで考える「嘘をつくのはいつも悪いこと?」

11月21日(木)は、就労移行支援施設のフリーデザイン岡山で、2ヶ月に1度のコミュニケーション・カフェ。

生きづらさを抱える人の「働く」を応援する施設で、コミュニケーションのコツやポイントを毎回1つずつ学んでいく利用者向けのプログラムです。

 

今回は、『中学生からの対話する哲学教室』より、「嘘をつくのはいつも悪いことか」の淳と祥子の対話を読んでみました。

 

中学生からの対話する哲学教室

中学生からの対話する哲学教室

 

 

以前やったドラマを観てコミュニケーションの実況・解説をしてみよう!の、文章版のつもりだったのですが、ランチ後の時間に文章読むのは眠くなってしまうことが判明(汗)。

あと、文章だとどんな場面かイメージしずらそうな人も‥‥‥。

やっぱり、コミュニケーションの実況・解説は、ドラマのほうがいいのかなぁ。

 

matsukawaeri.hatenablog.com

 

でも、先約のいとこに嘘をついて意中の相手の誘いにのるかどうか迷う祥子の立場だったら、どうする?と考えてみた結果、全員異なる答えが出てきたのは面白かった!

 

先約優先で意中の相手の誘いをきっぱり断る人。

いとこに正直に話して、意中の相手の誘いにのる人。

嘘はつかないけど、あえてぼかして「用事ができちゃった」という人。

決められないから、いとこに正直に相談しちゃう!という人。

先約優先して後悔しそうだから、嘘も方便だ!(ただし、相手による)という人。

 

 

いろんなコミュニケーションの選択肢と、その奥にある考え方がきけました。

 

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※カードダイアローグ用のカードを活用してみました。

 

次回は、どんなことをしようかな〜?

「“お母さんらしい”“お父さんらしい”ってどういうこと?」@大元公民館

昨日は大元公民館にて、“子育てモヤっとニコっとカフェ”を開催。

子育て中の方が対象の哲学カフェです。

お馴染みさんに加え、初めての方が4名も来てくださいました。

 

「“お母さんらしい”“お父さんらしい”ってどういうこと?」というテーマをきっかけに出てきた話のポイントをあげると、こんな感じかなぁ。

 

  • “お母さん”という世間的イメージからくるプレッシャーあれこれ
  • 等身大の自分のまま親になるってどういうこと?
  • “お母さん”“お父さん”のモデルイメージってある?
  • 子どもの前でパートナーのことをなんて呼んでる?それはなぜ?
  • 自分の一挙一動を子どもが真似してしまう問題(親になったらやめるべき?)
  • 子育ては母親だけ、親だけがやること?(子育ての責任を分散するには?)

 

どれも興味深かったけど、今回のテーマから、パートナーのことをなんて呼んでるかという話が出てきたのが意外!

「等身大の自分のまま家族に必要なことをやってるから“お母さんらしく”って考えたことはない」という人が、その一方で、夫婦二人のときは名前で呼び合うけど、子どもの前では互いに“お父さん”“お母さん”って呼び合ってることが判明したり‥‥‥。

そういう、普段は意識せずに自然にやっていることのなかに、その人なりの哲学が潜んでいそう。

 

みなさんのお話をうかがいながら、“親でいる”ことと“親らしくいる”ことはどうもちがうんじゃないか、なんてことを考えさせられました。

 

次回は1月。「“ほどほど”ってどれぐらい?」。

子育てのいろんな場面で出てきそうな疑問なので、どんな話がでてくるか楽しみです。

 

オープンミーティング「終わりは始まりー“CCCSCD”で岡山芸術交流を語りあう」

11月23日(土)の夜は、後楽園から旭川をはさんで向かいにあるカフェ、CCCSCDへ。

岡山芸術交流2019のクロージングイベントに登壇させていただきました。

 

www.okayamaartsummit.jp

 

昼間、牛窓オリーブ園で哲学ウォークのあとで間に合うかどうかギリギリだったので一瞬断ろうかとも思ったのですが、今年は3年前の前回以上に‥‥‥

  • パブリックプログラムをとおして、ピエール・ユイグの「もし蛇が」に“てつがくやさん”なりに応えてみたぜ!*1
  • 現代アート音痴なりに、芸術交流の楽しみ方が掴めてきた!

という手応えがあり、ぜひ3年後に繋げたい!と思って駆けつけました。

なんとかギリギリ間に合って、よかった!

 

関連企画、サポートスタッフなど、それぞれの仕方で岡山芸術交流に関わってきた岡山在住の人たちが集結。

会期中は自分の担当で忙しく、この日が初めましての方もいましたが、それぞれの視点から貴重なお話をうかがうことができました。

特に、現代アート音痴のわたしが感謝してやまない会場スタッフの方(さりげなく、とっつきにくい作品を楽しむヒントをくださいます)のお話をうかがえてよかった!

あと、“こどもナビ”のお話も、こども哲学の参考になりそうなヒントがちらほら。

正直、会期中は自分の企画でいっぱいいっぱいなので、こうやって他の方のお話をうかがえる機会があってありがたい。

 

「オープンミーティング」らしく、それぞれの視点から、そして来場者のみなさんからも課題も出し合えたのも、とてもよかった。

「終わりは始まり」ということばにふさわしい会だったのではないでしょうか。

企業母体の財団と岡山市岡山県といった、仕組みのちがう組織がともに実施するうえで難しいことも多々あるかと思いますが、3年後に向けて、わたしなりにできることを今から始めてみようと思います。

(とりあえず、3年後の自分のスケジュールを確保しておくところから!)

*1:もしかしたら、アーティストもこんな感じでユイグのお題に向き合ってるのかも?