てつがくやさんの気まぐれ日誌

はなして、きいて、かんがえるをお手伝いする〈てつがくやさん〉、松川えりのブログです。

これってワガママ?@大元公民館

今日は大元公民館で、子育てモヤッとニコッとカフェ。

子育て中の方対象の哲学カフェでした。

本日のテーマは「これってワガママ?」

 

7月にゆうあいセンターで「ワガママ」をテーマに取り上げたばかりのうえ、

夏休み中で参加者はごくごく少数でしたが‥‥‥

 

「ワガママ」は一歩引いた視点でみている人が思うこと

(ケンカしてる子どもはお互い自分のやりたいことを主張してぶつかっているだけで、相手のことを「ワガママ」とは思ってないのでは?「ワガママ」って思うのは、それをみている親とか、その状況を一歩引いてみている子)

 

本当の問題は「ワガママ」ではなく、ワガママの向こうにあるズルさ

(ワガママはまだ付き合えるけど、それをワガママと認めないズルい人とは付き合えない)

 

などなど、またちがった発見がありました。

 

 

来月(9日9日)は、子育てにまつわるモヤモヤを参加者のみなさんに出してもらい、そこから今後のテーマを練っていく予定です。

夏休み明けのモヤモヤもたくさん出てくるといいな♪

「なんかええやん」と「なんか嫌やな」の次にくるのは‥‥‥

『激レアさんを連れてきた』というTV番組が好きで、ときどき観るのですが、

前回の「18歳で交通事故にあって、記憶喪失になり人間の生活習慣全部を忘れてしまったが、奇跡的に社会にカムバックを果たした人」(2019年8月3日放送)は、過去最高に哲学的な回だったと思う。

 

8月17日まで、こちらで観れるそうです。

tver.jp

 

 

以下、ネタバレご容赦ください。(視聴後の閲覧をおすすめします。)

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「自分の顔はなんで自分で見えないの?」@CLAFA対話のアトリエ

 7月27日(丸善ゼミナールの翌日)は、名古屋のCLAFA対話のアトリエにお邪魔してきました。

2月に男女共同参画企画でご一緒した「てつがくママ」、安本志帆さんのお誘いで、年長さんたちとの哲学対話。

これまで、小学生対象の哲学対話はしたことがありますが、年長さん対象ははじめて!

 

この日のテーマは、「自分の顔はなんで自分で見えないの?」。

テーマを提案した子は途中からの参加ということで、先にみんなで考えて、あとでテーマを提案した子に報告することに。

第一声から、「見えるよー」「自分の顔見える!」とテーマの前提を覆す発言が飛び出します。

 

「自分の顔、見えるの? どこが見えてる?」と尋ねると、

目と目の間を指差して「ここ!」と答えてくれる子。

「ほら、前髪が見えてる!」という子。

「前髪、ないから見えない!」という子。

 

そこから、

「髪の毛も顔かな?」

「じゃあ、髪型が変わったら、顔も変わる?」

と尋ねてみると、

「髪の毛も顔だけど、髪型が変わっても顔はおなじ」という子がけっこういて興味深い。

「顔」ってなんだろう?

 

それから、ふだん後ろに流してる長い前髪を前にもってきて「さだこー」ってやってみせれくれた子もいて、

「顔が見えないと、どうして困る?」についても考えました。

「前が見えなくて、お友達とぶつかっちゃうから困る!」っていう子と、

「お友達から私の顔が見えなくて、誰かわからないから困る」っていう子と、

「顔が見えないと困る」にも2つの意味があることがわかりました。

 

みんな全然じっとしてなくて(空間が魅惑的だったので一層?)、

コミュニティボールもうまく使えなかったけれど、

動き回って髪をボサボサにして「どう?顔変わった?」って考えてみたり、

「どうしてみんな、あっち行っちゃうの?」「ボール持ってない人がお話してるよ!」なんて指摘してくれる子がいたり。

 

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たぶん、これが輪に一番近い瞬間(笑)

 

テーマについて考えることと、対話について考えること、両方が言葉だけでなく全身をつかって行われていることに感動しました。

 

それから、最後にテーマを提案した子がきたときに、自分の意見は言わなかったけれど、みんなの意見をちゃんと整理して教えてくれた子がいたのも、びっくりしたなぁ。

 

たった40分の短い時間だったけど、全身つかって考えたので、へとへと。

内容的にも、収穫十分、大満足の時間でした。

ありがとうございました。

 

 

川辺さんの本に、今回お誘いくださった安本志帆さんのお話も入っています。

「こども哲学」に関心ある方はぜひ。

自信をもてる子が育つ こども哲学 - “考える力

自信をもてる子が育つ こども哲学 - “考える力"を自然に引き出す -